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下賤な者たちが営むというアルバイトなるものは、絶対にやるつもりはなかったのだ。
しかし、こうも苦しい経済状況では、そんなことは言っていられない。母からも、このままでは大学にも通わせてあげられないかもしれないと言われている。
そこで意を決し、杏華はまず近所の喫茶店でアルバイトを始めたのだが――、
「ご、ご注文を承ります……!」
「トゥーゴーパーソナルリストレットベンティツーパーセントアドエクストラソイエクストラチョコレートエクストラホワイトモカエクストラバニラエクストラキャラメルエクストラヘーゼルナッツエクストラクラシックエクストラチャイエクストラチョコレートソースエクストラキャラメルソースエクストラパウダーエクストラチョコレートチップエクストラローストエクストラアイスエクストラホイップエクストラトッピングダークモカチップクリームフラペチーノで!」
「……はい? も、申し訳ありませんが、もう一度お願いしますわ!」
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