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そして男は笑う
君がいなくなって
早48日目
真夜中になると
壊れているはずの柱時計が
ぼぉぉーん
ぼぉぉーん
と 2回鳴る
僕はいつも同じ時間に目を覚まし
暗闇の中で目を凝らす
辺りはシンと静まり返り
物音1つしない
きっと君が僕に会いに来ているのだと
怖さよりも愛しさが募っていった
だが49日目
時計は鳴らなかった
でも
いつもどおり僕は目を覚ます
辺りを見回しても
誰もいない
君はもういってしまったのか
泣き出しそうになるのを押し止めたのは
ふとした体の違和感
あぁ 今度は
背中がひどく冷たい…
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