5章

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「ハイウィンストーム」  ウェインの詠唱の後直ぐ様無数の風の刃が現れウォールシルドをかき消す。 「やはり、これだけでは防げぬか。化け物共め」 「リチャード様如何なさいますか」 「このままでは全滅する兵を後退させよ」 「了解です」 その間もウェインたちはリチャード候たちを取り囲むように包囲を形成しながら攻めていた。 「そろそろだな」  アルウィンが呟く。 「ああ、これで完全に包囲して逃げ場はない」  それにウェインが答える。 「リチャート様大変です。完全に取り囲まれました」 「うぬうっ、まさかこれ程とは……」 ――――どうする。無駄に兵を殺すわけには行かぬ。 ――――となれば一騎打ちしかあるまい。 意を決したリチャード候が口上を述べる。 「我が名はリチャード・ダグラス・レイン。雌雄は決した。かくなる上は一騎打ちで勝敗を決したい。故にお相手願う」 それにウェインが応じる。
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