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7:02 PM ジャック達は首が落下してきた公園に到着した。 人の気配が少ない為か辺りは静寂に包まれている。 怯えるアルフィーは車から降りると直ぐにジャックとアイラの間に入り込み、二人の腕を強く掴んだ。 三人は塊って周囲を見渡してゆく。 「この辺か?」 「うんッ……ここだよ!!」 アルフィーは声を震わせながらあの日座っていたベンチの前で立ち止まった。 アイラが上を見上げる。 「また落ちてくるかしら……」 釣られるようにジャックとアルフィーも空を見上げる。 数分待ってみたが、薄い雲が流れるばかりで何かが落ちてくる気配は感じられなかった。 「何も起こらないわね……」 「落ちてきたのは朝だから……朝の方が良かったんじゃない?」 「かもな……もしくは日が暮れてからか……」 「イッ!アルフィーッあんまり強く握らないで!」 アイラは強く腕を握ってくるアルフィーに痛みを訴えた。 「何アイラ?」 が、その彼は1メートルほど離れた位置でジャックの腕を掴んでいた。 「……え」 混乱するアイラ。 離れた位置でジャックとアルフィーが不思議そうにアイラを見詰める。 アイラから一メートルも離れたアルフィーに掴める筈がなかった。 しかもアイラの腕は掴まれている感覚がまだ消えていない。 顔を蒼くしたアイラは恐る恐る自分の腕に視線を向けると…… 「キャアアアアッ!!」 そこには手首までしかない女性の手がしっかりと握られていた。 「どうしたッ!?」 「何ッ!?どうしたの!?」 「手ッ!手があッ!!」 アイラは掴まれている方の腕をブンブン振り回した。 「落ち着け嬢ちゃんッ!」 ジャックがアイラの側へ駆け寄った瞬間アイラの腕から手が離れた。 手は地面に落下すると指を使って器用に歩道を進み始める。 「手が歩いてるッ!!」 「被害者の霊か!」 その様子にアルフィーは絶句し、ジャックは出会えた事に安堵した。 手は暫く歩いて行くと、三人から離れた所で振り返った。 手の平を上にし、長い爪を伸ばした人差し指が手招きをしてくる。 「『付いて来い』って事か……」 「……行った方が良いのかしら?」 「僕は行かない方が良いと思うな!」 アルフィーは誘ってくる手に背を向けた。 しかしその間にもジャックとアイラはアイコンタクトを取り頷くと、手の方へと歩き出していた。 そうとは気付かないアルフィーは未だブツブツと独り言を溢している。 「絶対怖い事が起こるに決まって……ッて!?待って!置いてかないでよ!!」 二人が離れていた事に漸く気付くと、猛スピードで後を追いかけ始めた。
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