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「DC第二小隊長だな」
「はい、宇品と申します」
「剣崎に任せても大丈夫だな」
「彼女はハイダイビング競技の経験者でもあります」
金髪艦長の青い眼の視線が、乃愛へと突き刺さる。
「責任は艦長の自分が持つ。頼む、行ってくれ」
ウィラード艦長の一声に、また周囲にいるパイロットたちがざわついた。
特に戸塚中佐が顔色を変えて、ウィラード艦長に食ってかかった。
「准将、待ってください。ここから、彼女を!? 甲板レベル1から!? この高さで!?」
ウィラード艦長は戸塚中佐の叫びを無視するようにして、応えなかった。
そんな戸塚中佐の背後にいる『御園先輩』と乃愛の目線が合った。
彼も琥珀色の眼を見開いて、乃愛を見つめながら呟いた。
「スナイダーさん、女性隊員を行かせるんですか」
『先輩』も、そんな無茶な――と言わんばかりの驚き顔を見せている。
御園の御曹司に問われても、さすがの准将、艦長殿は落ち着いていた。
そんなパイロットたちに、ウィラード艦長が呟き返す。
「そうだ。俺たち防衛パイロットは空へと飛ぶが、DC隊は火の中、水へも飛び込む」
ウィラード艦長の指令が乃愛へと告げられる。
「一刻を争う。剣崎少尉、頼んだぞ」
「ラジャー、キャプテン!!」
ゴーグルを再度目元に固定し、乃愛は左舷キャットウォークに立つ。
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