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「俺、DC隊に近しい人、いままでいなかったんだよね。飛行隊関係とか、シドのような警備や警務とかの知り合いは割といるんだけど。DC隊って、沈没を防ぐダメージコントロール実施以外にも、防火、消防、爆発物処理、果てには火災などのときに負傷者が出たら、そこで救命もするんだってね。どれだけオールマイティなんだよと。ダメコン実施の時には、水を被りながら破損損壊部分を木の板や木材で早急に処置するんだろう。時には水に潜って。ほんとうに『水と火』、艦の最大の敵と戦うんだな」
「ですが、誰もがそれら全てができるわけではありません。もちろん、それをすべて習得した者が、熟練のダメコン隊員として誉れます。私も少しずつ資格習得しているところです。防水処理、消防と救命は取ったので、次は爆発物処理ですね。勉強中です」
「なるほど。分隊、小隊は、その資格を保有するものをバランス良く配置しているってことか」
先輩は『空』、乃愛は『水』と対する。
正反対だからこそ、御園先輩は興味津々だった。
「御園先輩のお母様が新島司令部に来られてからすぐ、DC隊訓練用の施設を作り始めてくださいましたよね。あれがもうすぐ完成するので、隊員一同、そこでどんな訓練ができるのかと期待しています。これまでは廃艦となる艦を利用して、訓練をしてきたものですから」
「そういえば、そんな施設を作るんだと言っていた気がするな。DC隊専用の施設は珍しいとかなんとか言っていたかもしれない」
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