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もしまた女性として困ることがあれば、この先輩はきっと力になってくれるはず。だって、彼のそばにはどの女性よりも先陣を切ってきた母親と、その護衛官として名を馳せた女性隊員と、相棒のパイロットさえも女性で共に働いてきたのだから。きっと女性隊員の力になってくれる人だと、乃愛は信じられた。
相談したいことができる日まで、もう話すことはないだろう。
ただ連絡を交換しただけの一隊員。それだけ。
――だと思っていたのに。
翌日。非番が終わる前夜に、自宅でひとり食事をしていたら、スマートフォンに着信音。ひとつのメッセージが届いた。
表示されたアカウント名は『Sunny』。
【 父に君のことを伝えたら、すごい興味を持っていました。しかも『父さん流、自家焙煎珈琲』を是非、味わってほしいと張り切っています。今度、父がキャンプに行く日が決まったら連絡します 】
――なんて来たので、乃愛は『えーーーー!?』と、自宅のダイニングで絶叫していた。
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