1章編「主人公の初緊急性クエストと正式メンバーの集結」

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1章編「主人公の初緊急性クエストと正式メンバーの集結」

(1) クレフィーナの1日はまだ真っ暗な時間から始まります。父のテナカリがクレフィーナが寝ている部屋の扉を叩き、起こします。 「クレフィーおはよう。まだ真っ暗だけどこれから何時もの朝の修練を行うから早く剣と鎧に着替えて家の庭に遅れない様に来てくれよ!」 「うん分かった〜!師匠先に庭で待ってて〜!」 「はいよ。じゃ、先に庭で待ってるよ」 「はーい!」 と、父のテナカリの階段を降りる音と鎧のカチャカチャと鳴る音が静かになった所で、クレフィーナもベットで少しだけ軽く伸びをした後にベットから抜け出して今まで身に付けていた寝巻きを脱ぎ、鎧に着替えてからクレフィナの部屋に掛けられている鏡を見ると少しだけ跳ねてしまった髪の毛を直す為に1階の洗面所で寝癖を直し、後髪を櫛で綺麗に束ねてから縛り、いつもの様に顔を洗って歯を磨き全体の身嗜みを鏡でチェックし終わると母が居る調合室の扉を叩きます。 「母さんおはようございます」 「あ!クレフィーナもおはよう!昨夜は良く眠れたかな?」 「うん。良く眠れたよ」 「それは良かったわ」 と、娘との朝の挨拶を交わす母レースさん。そして丁度錬金釜ではギルドに納品する回復薬の生成中でした。なので、 「あ!いけない!!母さんが調合中の仕事をしてる場合は余り仕事の邪魔をしちゃいけないんだった。成る可く手短に会話しなくちゃ!」 と、絶賛仕事中の母にクレフィーナは手短に話します。 「お母さんこれからお父さんと一緒に朝稽古を庭でして来てから、弓の練習をギルドで試し射ちをして家に戻ったら今製作中の大量の回復薬をまたギルドに納品しに行ってくるよ」 「うん何時もギルドに納品してもらって助かるよ」 「うん。あ、もう庭に行かないとお父さんに怒られるから行くね」 「分かったわ。行ってらっしゃい」 「行ってきます」 と、壁に掛かっている剣を取り外して急いで父の所に向かいますが、庭に着いた途端に、父のテナカリから、 「遅ーい、一体今まで何をしていたのかな〜?」 と、少し怒り気味の父のテナカリにクレフィーナは 「母と話をしていたけど、回復薬を生成中だったから話を手短に済ませてから来たんだよ」 と、父に説明をするクレフィーナ。すると父の態度が変わり、 「あ、そう。分かったけどレースさんギルドに納品する用の回復薬をまだまだ生成中なんだね」 「うん。回復薬の生成中の時でも私と会話していた時でも普通だったけど、何か心配事でもあるの?」 と、今度はクレフィーナが父のテナカリに尋ねると、 「うん、今日のレースさん宵の月の2時に起床していて大量の回復薬を調合中なんだよ。これじゃあ、妻の体力が持たないかもしれないから何かいい方法は無いかな?」 「うーんそうだねぇ〜?何か調合して見ないと分からないかも」 「うーんそっかぁ〜!そうだよね。クレフィーナもまだ薬見習いが浅いからまだ分からないよね。あ!話が夢中になってたから、これから遅くなったけど朝練をしていくよ。先ずは前日にやった所から復習をしていくよ!」 「はい、師匠!ご指導よろしくお願いします」 「うむ」 と、父のテナカリの怒りは何処えやら・・・。妻の体の心配をしているテナカリはずっと妻がいる調合室の窓を見つめている一方で、クレフィーナは一心不乱に前日に教わった剣の動作を繰り返しながら、何か宵月の2時からずっと調合中で製作中の母に何か体が休まる物を作ってあげたいなと思うクレフィーナ。そして師匠と剣を交わらせながら朝錬に没頭し、気づいた時には日が昇り始めていた頃に、父のテナカリの掛け声が掛かります。 「クレフィーナ、今日の朝練はもう良いだろう!大分前日に教えた動作が少しずつだけど板について来てるよ。でもまだまだ足りない部分があるからもう少し練習と俺との実践で覚えて行こうね!」 「うん。えへへへっ。有難う師匠。とっても嬉しいな」 と、父のテナカリからお褒めの言葉を貰ったクレフィ〜ナは何だかとっても嬉しそうです。 「師匠、自分用のロング弓が出来上がったからギルドに試し射ちに行って来るね」 「あ、もうクレフィーナ用のロング弓が遂に出来上がったんだね?弓はどうしたの?」 「弓は今自分の部屋に立て掛けてあって昨日の内に武器屋さんで武器を取りに行って来たんだよ」 「へぇ〜!じゃ、ロング弓の試し射ちの練習から帰って来たらちょっとロング弓を見せておくれよ〜!」 「うん、いいけど。自宅に帰って来るのが多分夜頃にになってしまうかもしれないけどいい?」 「うーんそっかー!じゃ、クレフィーナが帰って来たら出来上がったロング弓を見せてもらうとして、そう言えば今日ギルド長がクレフィーナの初めての弓の試し打ちの練習を見学しにお見えになるみたいだよ」 と、まさかまさかのギルド長の見学にクレフィ〜ナは思わず、 「えぇぇぇ〜!師匠はそれを早く言って下さいよ。あまりの発言に驚いてしまいましたよ」 と、父のテナカリに言うと、謝りながら、 「クレフィーナ、ゴメンゴメン!実はさ、ギルド長にクレフィ〜ナの弓が完成した事を報告したらギルド長がクレフィーナの新しいロング弓の性能をこの目で見たいらしくギルド長が張り切っていたよ」 と、弓の見学にギルド直直に訪れるギルド長クレフィーナは緊張している様子です。でも、緊張しつつも、ギルド内の弓の練習場に向かう為に既に背負っている剣を元の定位置に戻した後、真新しいロング弓を今度は背負うと、父のテナカリに、 「師匠、今からギルドに行って来ます」 と、元気よく挨拶をすると、 「はいよ。ギルド長に失礼が無い様にね」 「はーい!じゃ、師匠行って来ます」 「うん行ってらっしゃい。気おつけてね」 と、ギルドに向かうクレフィーナを見送る父のテナカリの姿がとても心配なオーラが出ている様なのでクレフィーナはギルドに向かう道中に少しでも母レースの体が休める様な薬草が無いかと頭の中で考えている間に、ギルドの門前さんに持っているカードを見せてからギルドのゲートを抜けてギルドの一角にある弓の練習場に着くと、先ずは背負っているロング弓を床に静かに置いてから軽く手足の運動をした後に、床に置いていた弓を持つと練習用の弓を弦に装着し、的の中心を目掛けて弓の弦を力一杯引っ張り暫く的の中心に当てる練習をしているクレフィーナの背後で、 「いやぁ〜!初めてなのに的の中心に矢が当たっているとは中々のもんじゃのぉ~!」 「あ!ギルド長おはようございます。お褒めのお言葉ありがとうございます!」 と、エリスク・グリムギルド長が的の中心に当てているクレフィーナの背後で双眼鏡を覗きながらクレフィーナに言うと今度はクレフィーナの元気な返事が帰って来ました。そして、 「さて、今、クレフィーナが手に持っている弓は、テナカリが言っていた真新しい弓だね?」 「はい!エリスクギルド長。前日に幼馴染みに頼み込んで作って貰いました。今、弓の矢の部分を制作して貰っている状態です」 「へぇ〜幼馴染みにね〜!!!そうかそうか!何処の武器屋だい?」 と、エリスクギルド長が興味津々に何処の武器屋を尋ねられたクレフィーナは、 「テンゴウ武具屋です。正式メンバーの1人が武具屋の職人で私が小さい頃に父のテナカリに武具屋に連れて行ってもらい、良く一緒に遊ぶ物同士でした」 と、クレフィーナは幼い頃の事を思い出しながらギルド長に話すと、ギルド長、染み染みと、 「へぇ〜!今、幼馴染みのメンバーに弓の矢の部分をいくつ位制作をして貰っているの?」 「えっと、取り敢えず1万本の弓の部分を制作中でこの後に回復薬をギルドに収めたら今使った弓の微調整をしにお幼馴染みが営む武具店に行く予定です」 と、ギルド長に話を全部話すと、 「クレフィーナも凄い量の弓の矢を頼み込んだもんじゃのぉ~?大量に頼んで困った顔をしなかったのかな?」 と、またまた聞かれたので、クレフィーナは、 「いえいえ、私のお幼馴染みに大量に弓の矢の注文をお願いしたら何だかやる気に満ちた顔をしてましたよ。親方の方も『弓の矢の制作を任せとけい!』と、大笑いしなが ら弓の制作に取り組んでて、今使っている弓と弓の矢を取りに行く時少しだけ微調整をしてもらう予定になっています」 「ふむ、なるほどのぉ~!確かに武器の微調整も大事な事じゃからのぉ~!使用している武器に不具合がもしも出てしまったらいかんからなしっかりと武器も定期的にメンテをやってもらってな!」 「はい!ギルド長!勉強になるアドバイスを有難う御座います」 「良い良い!」 と、感心するアドバイスをギルド長からもらい、クレフィーナはしっかりとお礼で返します。そして練習用の弓の矢が全部撃ち終わった所で、 「エリスクギルド長!弓の練習が終わったので撤収します。後、母のレースが作っている回復薬が出来上がったら、何時もの様に回復薬を納品致します。どの場所で回復薬を納品しますか?」 「そうじゃのう?何時もの儂の部屋で納品してもらおうかのぉ~!後、ギルド受付は一旦してもらいたいのぉ~!」 「はい、エリスクギルド長。分かりました。あ、的に射った弓の回収はどうしますか?」 と、ギルド長に質問をするクレフィーナ。すると、 「まだ、弓の練習をしている冒険者もおるし、クレフィーナ自身に危険が及ぶかもしれん。ギルドの職員が矢を片付けるからクレフィーナ、気を付けて帰りなさい」 「じゃ、お言葉に甘えてお先に失礼します。後に伺います」 「クレフィーナ気を付けて帰れよ~!」 「はーい!」 と、すっかり空に太陽の輝き出した頃、ギルド長に見送られながら、自宅に戻る為に歩き出します。そして、自宅に到着すると、店舗兼自宅の玄関を開けると、 「師匠、お母さん只今~!今、帰ったよ〜!」 と、元気な声で言うと、店番をしていた父のテナカリが帰ってきたクレフィーナの姿を見て、 「おう、クレフィーナお帰り。朝練どうだった?今日言ったとおりにギルド長が見学に訪れたでしょ?」 「うん!今日初めての弓の練習で的の中心に初めてなのに当たっているのは凄いってギルド長からお褒めのお言葉があって凄く嬉しかったんだよ~!」 すると、父のテナカリがクレフィーナに、 「へぇ〜!良かったね~!!」 「うん!エヘヘ〜!」 と、ギルド長に褒められた事を嬉しそうに母と父に言うクレフィーナ。そして無事に朝練が終わり、今着ている鎧を一旦外し、薬剤師見習いの制服に着替えが終わると母のレースさんがいる部屋に入ります。そして出来上がったばかり回復薬を入っている釜から蛇口が付いた釜に出来た回復薬を注ぎ、ズラっと並べてある空っぽの瓶に入れていきながら母のレースさんが瓶の中に入っている回復薬の蓋をしっかりと閉めた後、完成した回復薬を箱の中に詰めます。そして、クレフィーナがお母さんのレースさんに、 「お母さん?後、納品分の回復薬何本で終わるの?」 「うーんそうだね?残り百本近くで終わると思うよ~!そしたらギルドに回復薬の納品の方を宜しくね!」 「うん分かった!了解!」 と、回復薬を詰め替えている間も手を動かしながら母レースと一緒に黙々と仕事をする娘のクレフィーナと母レース。そしてやっと全部の回復薬が完成し、背負子に出来上がったばかり回復薬の瓶の箱を背負子にのせていき、最後に少し太めの紐で瓶がズレ落ち落下しない様にキツめに縛ります。そして 「お母さん 、師匠また出来上がった回復薬をこれからギルドに納品して来るね」 「うん。クレフィーナ。行ってらっしゃいね!」 「うん行って来ます」 と、クレフィーナは朝の格好に戻るとギルドに納品用の回復薬を積んだ背負子を背負い外に元気よく出て行きます。そしてクレフィーナの背中に背負っている回復薬の入った瓶が、クレフィーナが歩く度にカチャカチャと綺麗な音を立ます。そして、2回目のギルドの中に入り、受付を済ませ長室の階段を上がり、扉の前で軽く叩き中にいるギルド長に、 「ギルド長!クレフィーナです。納品する回復薬をお持ち致しました。中に入っていいでしょうか?」 と、クレフィーナが扉の外から声を掛けると 「その声はクレフィーナか?」 と、扉の中から質問をされたので、 「はい!クレフィーナ・フィルトスでございます」 「よし!入れ!!」 「ギルド長失礼します」 と、ギルド長室の入室許可が降りた所でギルド長室の中に入ると、爺馬鹿全開のギルド長。そして、クレフィーナに、 「おぉ〜!クレフィーナよ。回復薬の納品に来たんじゃな?」 「はい!ギルド長!約束の回復薬が出来上がったのでお持ちいたしました。ギルド長確認お願いいたします」 と、クレフィーナ早速ギルド長に出来上がった回復薬の最後の確認をしてもらいます。そして、 「クレフィーナよ。うん!全部大丈夫そうじゃ!ご苦労であった。レース殿に伝えてくれ!回復薬の納品の請求は受付で貰ってくれ。」 「はい!ギルド長有難う御座います。後、ギルド長にご相談が有るのですが今時間が取れますか?」 「うむ!何じゃ?相談って云うのは?儂に話してみよ」 と、クレフィーナはギルド長に朝練の時の出来事を話し始めます。 「実は、ギルドに納品する回復薬を夜中の2時からずっと母1人で調合室に籠って制作していて私の師父が私の朝練を行う前に今朝はずっと妻の居る調合室の方をずっと心配そうに見ていて、何だか師父の背中が物凄く心配そうにしていて師父からこれ以上母の体が持たないから何か体が休まる物って作れる?って聞かれたのでちょっと作ってみないと分からないと答えたらまた心配そうな顔つきに戻ってしまったので私も頭の中で一生懸命考えましたが思いつかなくて1人調合室に籠って頑張っている母に何か少しでも体が休まる物を作ろうかと思って調合師のエリオンド師匠に後でレシピが有るのか聞いてみようと思っているのが1つと、それともう1つは薬草を採取しながら森でもう少し弓の練習も兼ねて魔物の討伐に行きたいのですが何か依頼って有りますでしょうか?」 と、全てギルド長に話し終わったクレフィーナ。すると、ギルド長、 「まぁ、クレフィーナよ!ちょっと待っとくれ!今、下にいるギルド職員にお金の金額と何のクエストの依頼が有るのか聞いてみるからクレフィーナのギルドカードも儂に渡してくれ!」 「ギルド長分かりました。ギルドカード渡しますのでよろしくお願いいたします。私はエリオンド調合師匠に渡された鏡で連絡してみます。」 「うむ!クレフィーナよ!ちょっと待っててな!」 「はい」 と、クレフィーナと対面してたギルド長が接客用の椅子から立ち上がると何やらギルド長机のうえを2、3回叩くと、ギルド長室の扉が開き筋肉隆隆の男性が入って来ました。 「ギルド長失礼いたします。お呼びでしょうか?」 「おぉ〜リセミリアよ。待っておったよ。実はな儂の机の上に有る大量の回復薬を下に降ろして欲しいのじゃが頼めるか?」 「はい、ギルド長お任せ下さい。了解致しました」 と、ギルド職員のリセミリアさん、机の上に置いてあった大量の回復薬の箱を筋肉隆隆の腕を持った手であっという間に全部持って行ってしまったので、ギルド長に、 「あの?ギルド長?質問があるのですがさっき入って来た筋肉隆隆の職員さん、何だか凄い人ですね?大量にあった回復薬の入った箱を1人で全部下に全部運んでしまったので私今大変驚いています」 と、クレフィーナは驚いている顔でギルド長に言うと、ギルド長笑い始めながら 「あぁ、職員のリセミリアか!彼は主に納品された薬等を地下室に保管してもしもの時等があった時に直ぐに使える様にしてあるんじゃよ。まぁ、回復の兆しが見込めない場合はクレフィーナの家(診療所)であるからその場所を教えとるよ。 」 と、ギルド長がクレフィーナに言うとクレフィーナも、 「あぁ、なるほどです。他の村や街等に遠征に行く冒険者さん達のサポートをギルドで行っているんですね?」 「うむ、そうじゃよ。でも回復薬は保存がきちんとしてないと回復薬も劣化してしまうから劣化してしまった回復薬は傷等に振りかければ治るしの!もう少しで納品の金額とクエストをリセミリアが持って来てくれるから待っておれよ!後、エリオンド調合師匠とは連絡付いたんか?」 と、ギルド長に今度は尋ねられたクレフィーナは、 「それがさっきギルド長がリセミリアさんと話をしているうちに師匠に貰った鏡で 『エリオンド師匠連絡待つ!用件有り』 と、エリオンド師匠に一報を入れて見たのですが 『
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