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少し落ち着いた七瀬を見て安堵する京也。
――――今からこの様子じゃ、やっぱり……。そうするしかないのか。
このまま関係を続けたら、もっと嫌思いをさせる事になるし。
今度は京也が七瀬の顔を覗き込み見詰め話す。
「いきなりこんな話ならだれでもそうなるよ。だから気にしないで」
―――――やっぱり、京也は優しいよね、だから失いたくない。
その京也を七瀬は濡れた瞳で見つめ返し答える。そして、首を右に傾げ笑みを浮かべた。
「京也は本当に優しいね」
――――これ以上、――七瀬を悲しませなせない為には……。
京也が物憂げな表情もまま、微かに笑みを浮かべて、何かを決断した様な表情に変えてゆっくりと答えた。
「そんなことないよ」
――――私は京也を愛してる。だから京也が助かるなら……。
何か決断したような表情の七瀬。
「そんなことあるよ」
――――サヨナラを七瀬に……。
「あのさ、話があるんだ」
――――サヨナラを京也に……。
「私も話があるんだ」
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