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「屋上は人がいなくていいな・・・・・・」
僕は昼休みになると、よく屋上へ足を運ぶようになった。
勿論、本を読みながら弁当を食べる、という僕流のランチタイムだ。
「今日は天気も良いし、日向の方で食べるとするかぁ」
そう呟いてフェンスの方へと歩こうとしたその時――
「綾崎・・・君?」
「へっ・・・?」
後ろを振り向くと、そこには学校一美少女と云われている女子が1人日陰のところで座っていた。
彼女の名前は――
「かっ、かかか神崎、さん?」
「偶然・・・だね?」
疑問形で話しかけてきた1年2組の神崎風華さんは、いつ見ても綺麗なその顔を驚愕に染めていた。
「えっ・・・と」
神崎さんが気不味そうにしている。
不意に声が出た。
「あー、場所間違えたなぁ〜。僕、教室に戻るね」
僕は苦笑いをして屋上から離れようと回れ右をした。
「ま、待って・・・!」
何故か神崎さんが引き止めた。
こんな陰キャに何か言いたいことがあるのか・・・?
「僕に何か用・・・?」
「ふぇっ、と・・・」
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