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「それ、本気・・・なの?」
「私は至って本気ですが?」
「ご飯・・・食べてからにしよっか」
「・・・・・・はい」
僕がご飯を食べ終えると、神崎さんはまだ食べていた。
「・・・ハホ」
「食べ終えてからでいいから・・・」
神崎さんは食べ物をごくんと飲み込むと、弁当箱を片付けながら訊いてきた。
「あの、先程の質問・・・」
「答えを、か」
「ええ」
俺は一回深呼吸してから神崎さんに向き直り、口を開いた。
「別に。付き合っている女の子は一人もいないよ」
「ほ、本当ですか?」
「うん」
「嘘でないと?」
「あ、うん」
疑り深い人だなー。
コホンと咳払いをすると、神崎さんの表情が引き締まった。
「改めまして。貴方と同じクラスメイトの、神崎風華です。以後、お見知り置きを」
「えっと僕の名前は――「綾崎昴君、ですよね?」」
「もう知っているもんね」
「勿論、他の学友の方々の名前も全て把握しておりますので」
『全て』を強調したのには意味がるのかな・・・?
そんな疑問を振り払い、俺は神崎さんに質問した。
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