運命をひねった二人。

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 3 『著者:というクロスオーバー短編を載せたいのですが、どうでしょう? タイトルは、『運命をひねった二人。』で。』  返信はものの数分で返ってきた。 『編集者:発想は素晴らしいと思います! いわゆる本格モノで展開される端葉シリーズと、児童書レーベルで出版されている探偵倶楽部シリーズ。二つを追いかけている読者であれば垂涎の一編でしょう。しかも海堂と甲斐がのも、エンタメとしては良いですね。  また、不意に挟まれるメタ要素も面白いです。特に、のに、実直に悩む姿が印象的でした。  ただ、正直にお伝えすれば、昨今の先生の著作の売れ行きは芳しいとは言えません。もう少し知名度を上げてから上梓するのが吉かと。』  この編集者は明け透けだが下手に(へつら)われるよりはマシだった。私は片方の口角だけを苦く上げて、メッセージを打ち込んだ。 『著者:知名度が無いからこそ、両作品をいっぺんに知る機会を設けたいと思ったのですが……。』  私の食い下がりを面倒に思ったのか、編集者は次にはもうすっかり話題を変えていた。  
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