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(外国人って好きよね、こういう純日本って感じのお店)
そんなことを考えながら待つこと数分。
部屋の襖が開く音がして部長が戻って来たのかと資料から視線を上げた。
だけど其処にいたのは部長とは似ても似つかわない背の高い若い男性だった。
「hello」
「……え、あ……は、はろぅ」
突然のことに驚き過ぎて思わず日本語英語の発音になってしまった。
「すみません、驚かせてしまいましたか」
「!」
一転、流暢な日本語で話しかけられた。
「初めまして、僕はle lien (ル・リアン)代表のサージェストです」
「! は、初めまして、通訳の佐崎です」
現れたのは今夜の接待相手だった。席を外したままの部長のことを気にかけながらも失礼のないように気を張った。
しかしそんなことを考えながらも向かい側に座った人に対してよからぬ気持ちを抱いてしまった。
(なんて綺麗な顔……)
間近で見つめられたサージェストと名乗った男性の端正な顔──特に吸い込まれそうな色素の薄い瞳から目が離せなかった。
「通訳、ですか? でも僕、日本語ペラペラなんです」
「え」
「連絡の行き違いかな。通訳は要らないといったのだけれど。でも──君みたいな美人と知り合えたのはluckyかな」
「!」
不意に間近に顔を寄せられ驚いた。
「なんてね、jokeだよ。僕は初めから君を呼び出すことが目的だった」
「は……?」
突然の展開に驚き唖然とした。
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