335人が本棚に入れています
本棚に追加
正直にまずそれを言うと、クレハの猫目が鋭くなった気がした。
警戒……と言うよりは、興味のように見えたのは気のせいかな?
「服装もこんなだし、さっきの解体までの知識。あと、魔法の存在がなかった世界だったのよ」
服はパーカーにジーンズとスニーカー。
女らしくないが、あの美女神様に助けてもらう前の格好だったから仕方がない。
出来れば……信じて欲しいとクレハから目線を逸らさないで見つめれば、彼女はふっと目を細めた。
「あいわかった。その目を信じようや。あちきも下手に追求する阿呆にはなりとうない」
「……ありがとう」
ちょっとでも……信じてくれるのはありがたかった。
「であれば、六角ボアの対処法も知らずに逃げておったのにも納得出来たわ〜」
「え?」
「あやつの対処法は、木に登って飽きるのを待つだけ。赤子でも知っておる常識や」
「……えー?」
私が猟師さんから習った対処法が正攻法じゃない?
赤ちゃんが知っているのは誇張表現にしても……そんな簡単なことでいいんだ?
次は出来れば、出会いたくないけど。
最初のコメントを投稿しよう!