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第8話 願いのためには①
「店?」
「そう、お店」
美女神様からのお願いを伝えると、クレハは首を傾げた。
多分だけど……モンスターだからお店って概念がわからないかも。
「人間が建物使って、なんや売り買いするあれか?」
はい、甘くみてました!!
モンスターでもクレハは知能とか高いから、人間のことを色々知ってたみたい!!
「そう。食事……どころって言えばいいのかな? 私は向こうで下っ端だけど、そう言う場所で仕事してたの」
「……と言うと、ヒロはさっきみたいな料理。色々作れるん?」
「自分のためは……だけど、あっちじゃほとんど仕込みか時々まかないって言うの作らせてもらった程度だよ?」
「まかない?」
「簡単に言うと……お客さんに出さない料理。さっきみたいな串焼きもあったよ」
あまりのジビエ食材で、串焼きの練習だけはさせてもらえたからね? なので、初回でも異世界の食材を少しは扱えたのだ。
「……それを、売り物にしようと?」
「……神様からのお願いではあるけど」
中堅には程遠い、下っ端でも見習い卒業程度だったもん。
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