第8話 願いのためには①

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 なんで、わざわざ腕を治してまで転移とやらにさせたかわかんないが……とりあえず、クレハには喜んでもらえただけでも嬉しい。  ここから、どうスタートしていけばいいかはさっぱりだけど。 「……ほーん? ツテはなくない」 「え!?」  なんか、クレハにコネか何かがあるみたい!?  私は思わず、距離を詰めて彼女を覗き込んだ!! 「な、なんや? そないに驚くん?」 「ご、ごめん……びっくりしちゃって」 「ええけど。まあ、場所を知っとるだけや……あちきら『アヤカシ』の集落に行くことになるんやけど」 「え……モンスターの?」 「なーに。人間とも商売のやり取りしとるんや。悪い条件ちゃうやん?」 「おお!」  かっこいいです、クレハ様!!  思わず、ハグしかけたら避けられちゃったけど。 「ほんなら行くで? 急いだ方がええやろ?」 「……こんな夜に?」 「そう見えるけど、あれがあるから今は昼間や」  クレハは足を向けた方向には、木に鈴のように光った木の実が発光していたのだった。
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