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そう言うと斗真は、
「ありがとう」と抱きしめてくれた。
「本当は、もう少し早くても良いけどね」
「うん、そうだね」
それから、私達は、久しぶりに出会った頃の話をした。
「初めて芽衣に会った時、ホント可愛い子だなぁと思った」
私は、とても恥ずかしくなった。
「私だって、カッコイイ人だなって思ったよ」
お互いが一目惚れだったから、話をしてすぐに意気投合したのだ。
斗真は、最初からとても優しくて、誰にでも優しく出来る人なんだなと思った。
だから、私は時々、他の女子に優しくしてる斗真を見てヤキモチを妬いたことがあった。
当時、斗真に言うと、「何もないよ」と言っていたのに、結局その後、相手の女子から惚れられて断っていた。何度かそういうことがあった。
私は、その度に呆れて、「またですか? モテる男は辛いですね〜」と嫌味を言ってみたり……妬いていたから、どんどん嫌な女になっていった。
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