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そして、2人で夕飯を食べている時に、旦那様から
〈ごめん。急な接待で、晩飯要らなくなった〉とメッセージが届いた。
「接待ね〜」と言うと、
「お父さん、飯要らないって?」
「うん」
「あ、じゃあおかず俺が食うから」
本当に優しい子だ。
「うん。残ったら明日のお弁当に入れるから無理しないでね」
「うん」
本当にお腹が空いているのか、それとも私を悲しませないように、フォローしてくれているのか?
もしかして、大輝は何かを察知しているのかもしれないと思った。
「ね〜大輝!」
「ん?」
「もしも、もしもよ、お父さんとお母さんが離れて暮らすことになったら、どう思う?」
「離婚するの?」
と聞かれてとても驚いた。
「え? あ、違うの、もしそうなったらって……」
「良いんじゃない? 気の合わない者同士が一緒に居ても苦痛でしょ」
唖然とした。まだまだ幼いと思っていた息子が、いつの間にかオトナになっていて驚いた。
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