285人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ、起きてたの?」
何の悪気もなく帰ってきた旦那様。
旦那様と呼ぶのもムカつく、仕方がないから夫と呼ぼう。
「うん、私、明日休みだし」冷静に言った。
いつもなら眠くて寝てる時間なのに、腹立たしくて寝付けない。
「そっか、俺は明日も仕事だから、風呂入って寝るよ」
と、私の横を通った時、明らかに我が家の物とは違うボディーソープの香りがした。
「待って! お風呂入って来たんでしょ?」
思わず口から溢れた。
「え? 何を言ってるんだ?」
わざと顔を近づけて、鼻をクンクン
「ウチのとは、違う匂いがするね」
「そんなことないよ」
明らかに動揺している。
「ちょっと座って!」
「え? どうして?」
「良いから!」
私は、いつもそんな言い方をしないから、怖くなったのか、向かい合うダイニングの椅子に座った。
最初のコメントを投稿しよう!