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数か月後。
誕生日を迎えたみさきちゃんにお父さんがニコニコしながら誕生日プレゼントを抱きかかえて持ってきました。
「みさき、誕生日おめでとう」
「ありがとう、お父さん」
みさきちゃんはお礼を言いつつも、お父さんの抱きかかえるプレゼントが気になって仕方ありません。
「誕生日プレゼントだよ」
「わー、なにかななにかな」
いそいそとラッピングを取ると、中からお掃除ロボットが出てきました。
「あ、ハロー!」
みさきちゃんは声を上げましたが、よく見ると少しデザインが違います。
「……じゃないのか」
少しがっかりしたみさきちゃんに、お父さんはニコニコしながらお掃除ロボットのメイン電源を入れました。
するとどうでしょう。
お掃除ロボットが手を伸ばしてみさきちゃんの頭を撫でてきました。
「なになに!?」
驚いたみさきちゃんが顔をあげると、お掃除ロボットのスピーカーから聞きなれた声が聞こえてきました。
「お久しぶりです、みっちゃん」
「ハ、ハロー!?」
驚くみさきちゃんにお父さんが笑いながら教えてくれました。
「どうやら今までのハローはみさきが毎日構っていたもんだから相当負荷がかかっていたらしい。だから工場長がハローに設置されていたチップをもとに大容量のAIを作ってくれたんだ」
「だいようりょうのえーあい?」
「つまり、みさきとハローは友達ってことさ」
「わあ!」
みさきちゃんが喜ぶと、ハローは言いました。
「みっちゃん、これからもよろしくお願いします」
「うん! こちらこそ!」
それからというもの、みさきちゃんとハローはいつまでも仲良く友達でいましたとさ。
おしまい
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