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「ん?私には救えない。だからあなたたちがやってくれる。そういうこと?」
黒はペーに耳打ちしてぺーは、
「質問はおやめください」
「質問しか出てこないわ!なんなの?次に死ぬ人はそのまま死ぬの?」
「運命を変えたとしてもいつかは誰かが死ぬんです。仕方ありません」
「………わかった。じゃあ次の人の居場所だけ教えて。無駄でも全力を尽くしてからじゃないと寝覚めが悪いじゃん」
教えてくださいは質問ではないのか黒が答えてくれた。
「あなたには行けない場所よ」
「え?」
どこ?と言いかけて月香は質問を飲み込みおしゃべり好きの黒がしゃべるのを待った。
相槌だけにしとかないと機嫌が悪くなるバ、あ、いや、おねいさんはよくいる。数十の仕事を渡り歩いた月香は知っていた。
案の定月香が話を聞きたいふうに目を輝かせ待っていると、こらえきれないように黒が答えた。
「塀の中だからね!」
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