デイジーチェーン

11/12

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
「わかった?あなたは助けに行けないの」 「犯罪者だから見殺しにしてもいいってこと?」 「もう執行命令出されたんだもの。どっちみち止められないわ」 えっ?執行? そのとき、スナックの扉が開いて女性がおそるおそる入ってきた。 第一の救助者だった女性だ。 「来てくれたのね!嬉しいわ。どう?少しは元気が出た?」 黒が満面の笑みで迎える。 「元気は出ませんけど、死のうと思うのはやめました」 「うんうんうんうんそれでいいのよ。お昼はもう食べた?いっぱい食べなきゃダメ!アキコさん、特製ヤキソバをお願い!」 なんだあのお節介ババアは。私にもあれぐらい優しくしろよと苛立つ月香をペーが店の隅に引いていった。 ぺーが小声で打ち明けた。 「あなたの無理な要求を私が飲んだのは、この運命を見たからなんです。この連鎖は奇跡的な運命でした。ここで終わらせていいのであれば」 そのとき、スナックのテレビに速報テロップが流れた。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加