第三話

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第三話

~宇宙空間・地球近辺~ 〝ふわふわり~ん〟 キャンディ「いやあジテンくん」 ジテン「なんですかキャンディさん。いや、キャンディすわん」 キャンディ「とうとう出発しやしたね」 ジテン「いやァ~しやしたね。綺麗ですね星々、あいやキャンディさんも綺麗ですが」 キャンディ「ばっかやろ♡ ばきゃやろ~おめ~☆ 褒めても屁しか出ねえぞ」 ジテン「それ勘定に入れるヤツ初めてみました」 キャンディ「でだ、ジテンくん。早速なんだが――」 ジテン「なんすか、早速放屁ですか。カウントダウン入りました? 出発のカウントダウンはしてね~のに、ほぅ――」 キャンディ「ガス欠です」 〝プスン〟〝パス~ン〟〝……〟 ジテン「ええええ!? もうナニィそれえええ!」 キャンディ「すまニュ」 ジテン「なんでなんで!? え!? なんで??!! ちょっと待ってください――」腕を組み――顎に手を当て直し、思案面をしては――「え!? やっぱりなんで!? え!? 今出立したばかりじゃん!!」 キャンディ「いあ、そーなんだけどぬえ~☆」 ジテン「なんだよあのNASA蔵!! NASA野郎!! パチモン掴ませやがったな!? なんだ!? 負けた腹イセかッ!?」 キャンディ「いや違うんだよジテンく~ん。どうしようもなかったんだよ当時の彼らからすれば~」 ジテン「エラい遡ってる感じ出しますね」〝え? でもなんとかなるんでしょ〟                                    キャンディ「ま、なんとかはなるよ。えれェ手 ・・ 間は掛かるけど――ここら辺〝GS〟なさそうだもんなァ~」                                ジテン「ガソスタすか? 宇宙にガソリンスタンドあんの? てか、コレガソリンで駆動しちゃってンの??」 キャンディ「いンや。いんや婆」                    ノタ ジテン「なんすインヤ婆って」〝適当な事、宣うちまわらないで※くださいよ〟 ※宣わないでを強調したジテンなりのアドリブ語                 ユビサ キャンディ「これはね――」バイクを指々しながら――「星屑で動いてんだよね~」 ジテン「星屑? 経済的ですね」 キャンディ「だろ?」 ジテン「なんか、生ゴミで動いてる感覚でよろしいですか? バクトゥフュ※みたいな」 ※バックトゥザフューチャーの略 キャンディ「マ、そんな感じかね☆ タイムスリッポはデキね~ケドな☆」 ジテン「なんだろ。石ころが石炭になってる感じでいいのかな。そこいらの」 キャンディ「ま、ぢゅーとでも受け取りな。ぢゅーとでも」 ジテン「じゃあ、星屑見つければ走れるようになるんですか?」 バイクはまだ走ってはいるものの、計器が針はエンプティを記している。 キャンディ「そうね。エンプティ・ダンプティを免れる事が出来るね。星屑見つけりゃ――」 ジテン「あ、ああれどうです?」――周辺に漂う星屑を指を指す。 キャンディ「馬鹿野郎、あんなもん使えっこあるか」 ジテン「そうなんすか……」ジテンしょんぼり。しょんぼりのジテン。「俺、ションボリのジテンって通り名付けようかな」――とか言い出す始末。 キャンディ「こっからは時間との勝負だ。トーシローは黙ってナ!☆☆」 ジテン「ふあい……」 キャンディ「ドシロートは黙ってな!!」 ジテン「え!? 返事そのものすら!? 諸共ダメなの!? 私語諸共!」〝スパルタ――〟「第一、ちゃんと説明してくれないと伸びる気なくすんですけど~。〇〇だからダメとか、ホニャララだからよっしみてーな一応の選別方法教えろや、このピンクマン」 キャンディ「ピンクウーメンね。蔑視で訴えるぞ。蔑視を別紙で」 ジテン「はい? いや、宇宙人に性別なかったんじゃでしたっケ? なーんかそんな話聴いた事あるよな気ィしてきたケド」 キャンディ「ほら、ここらにある隕石群諸共だめ」 ジテン「なんでェ!? そんな厳しいの!? さ、産出方法に――なんか、含んでる原料が――なんだ? 少ねえの? あれじゃ? 特殊な含有物使ってんの?」――辺りを見回す。そこらにはごまんとはちまんと大小様々な隕石が漂っているが、それではダメなようだ。「難しいんだな~星屑じゃないとダメなのか? なんか星には特殊な――例えばスターライトパワーみたいなのが宿ってて、それを屑から、残り屑から抽出するんスかね」 キャンディ「空想はそこまでにしてろ。宇宙はそれほどファンタジーに溢れていない。ファンタジーに優しくない。黙ってろ。見逃す」 ジテン「はァい」 キャンディ「ったく……あーしはピンク色の星屑しか使わないんだよ」 ジテン「はあ?」                    ・・・・・ キャンディ「いや、だから。ピンク星屑からしか採取しねーって決めたいの!! でもな、中々ないんだよな~。ピンク色の星屑。旅をしてきて未だ嘗てお目見えした事ないもの」 ジテン「ほゥ~ん」 キャンディ「これを気に見つけたいなと思ったけどやっぱ無理スメル※だね」 ※無理臭いの意 ジテン「じゃあアレなんだ。そこらの隕石からでも――」 キャンディ「何言ってんだド素人が。いちいち口を挟んでくるんじゃネエ。殺すぞ? ンなもん――当たり前だろ」 ジテン「てめえの方がよっぽどファンタジアなんだよ!! オラオラオラァ!!」――周囲に浮かんだ隕石を鷲掴み――       ☆彡〝ヒュン〟                ☆彡〝ヒューン〟 キャ☆彡ンディ☆彡「痛い痛い! 星屑ぶつけんといて~ ピンクの悪魔です! ピンクの悪魔です!!」 ジテン「どういう意味で使ってんだよ!! ワープスターの速度噴かして首、もぎれ斬ったろかぃ!! こンのド腐れティンクルポポが!!」 ――とっとと給油しろ!! ――はい 【給油】――原動する物は原動の素となる物は原動となる素がないと原動しない為、その原動する素なるものを取り入れないといけないので、補給する事によりてそれを要領の許す限り蓄える事によってまた原動させようと試みる運動の事を指す。またはその手段行為。〝要は、喉渇いたから飲み物飲もって事。乗り物も〟油じゃなくてもこう記してヨカでしょ? 〝伝われ~〟 ←コレ好き。©佐久間一行 キャンディ「ねえ、あたしピンク色に衣替えしていーい?」 ジテン「どしたんだよ」 キャンディ「この前のド腐れティンクルポポで目覚めた。あたし、ピンクに目覚めた」 ジテン「ああ、そうかい。勝手にしろや」 キャンディ「あの時――私の事、ド腐れティンクルポポって呼んでくれたよね?」 ジテン「くれたよね? ちょいと語尾気になるけど、はい」 キャンディ「嬉しかった♡」 ジテン「これ、アレすよね? 隕石きゅーっとして油取り出すんですよね?」隕石を握り潰し――〝ぷぎゅう〟と漏らした潰れる隕石が、じゅわりと汁気を漏れ滴らす。それをジテン、バイクの給油口に持って行き――〝とろ~りお〟「こんなんでホントに走んのかよ」〝壊れたって責任取んないスからね〟 キャンディ「あっ、気持ちイッ♡」〝ぶねぐねくね~ぅ〟 ジテン「うわあ! なんだコイツ! 脱皮してる!!」 宇宙空間にて、薄皮を残し、脱皮を試みるキャンディ。して、その中身と云えばピンク色だ。 ジテン「ホントに姿形色味自由自在なんだ!!」まじまじと見つめるジテン「しかし、こんなメンドーな行程必須なんすね」 キャンディ「いっや、これ雰囲気でこうしてるだけ」 ジテン「はい?」 キャンディ「ふつーの頭してたらこんな事しない。秒殺で衣替えしてる。あーし頭オカシイから」 ジテン「僕スマホ見てていいすか?」 キャンディ「え? 宇宙じゃ使えないじゃん」 ジテン「はい、でもあなた見てるよりマシなんですよ。こんな真っ暗な画面でも」 キャンディ「あっ。っちょっ。引っ掛かった引っ掛かった」薄皮が目元にぐぃーん。 ジテン「そんな目してるからでしょお!」〝もうッ!〟慌てて手伝いに入るジテン。 【脱皮】――生き物が成長するにあたり、自らのサイズ感を大きくする――膨らませる為、今までの外装を脱ぎ捨て、薄皮一枚大きくなってやろうとする事。殻を破る行為に近い。多分成長痛みたいな事。(いや、言ってる傍から違うだろってワカる(でも痛くないのかね)) 用無しになった元己である残り皮。中にはそれを食さんとする種類もいる。……かかとの皮炙って肴にするみたいなもんかな。 ~宇宙空間・エンスト地点~ キャンディ「ごめそ。危うく脱皮で死にかけたよ」 ジテン「そんなヤドカリみてーな死に方されんの御免こ――ごめそ被りますからねッ!」 キャンディ「いや、脱皮試むの初めてだったからよ~」 ジテン「今度からは大人の人が居る時にやってくださいね」 キャンディ「うん。もうしない」 ジテン「だって意味ないもんね」 キャンディ「うん」 ジテン「いやしかし――」片手に持つ隕石を掲げながら「星屑ってこんなにやわやわなんですね」〝なんか腐った果実みてえ〟 キャンディ「生まれたてのやつはね。あと加齢による懐柔化もあるらしいけど」「なんかね、願いを叶え終えた星屑は柔らかくなるらしいよ」 ジテン「へー。なんだかロマンティカル」〝妙味の利いた喩え様だったようだな――腐った果実〟 キャンディ「だろ。あーしはロマニカルだと思うけど」 ジテン「いや~ロマンティカルンヌでしょお~」〝そこは〟 キャンディ「いや~ここは譲れんネ☆ 断然ロマニカニエール」 ジテン「すんまへん。ロマニカルって意味なんなんすか」 キャンディ「ん? ロマンティックって事」 ジテン「あ、俺のと一緒だ」〝にしてもロマンティック、例として出しちゃうかね〟「――うっしもうパンパンだZE☆」バイクに施された計器が復調。それを見てジテンはにんまりフェイス。して。額汗を拭う。 キャンディ「砕いた星屑も入れといて」 ジテン「え? こうすか?」隕石握って砕いて〝ぱらぱらぱら~〟                      キャンディ「そ。そうすっと持ちがよくなんだ ワケ よ。理屈ワカンネーけど☆」 ジテン「ふーん。ワケ分かんなくとも、じゃあ別にそれでいいっスよね」 キャンディ「まあ、中で液状の星汁と呼応して発酵して――なんかどんどんエーキジョウカーするらしい」 ジテン「発光じゃなくて発酵なんだ」 キャンディ「発光もする」 ジテン「発光もするんだ!」 キャンディ「だからワザとタンクをクリアーにして発光晒すヤツも居るよ☆」 ジテン「いいなァ~俺もそんなバイク乗りてえなァ」 キャンディ「いいけど、めっちゃ眩しいから事故ってしゃーないよ」〝アツいしもっちゃ※〟         ※めっちゃの上のニュアンス ロマンティカル ジテン「なんだよ~興が削がれるよ~さっそく~」 キャンディ「はい、さっそく颯爽と出立~っ」 満タンになったバイクに跨がり、ご両人はバイクを噴かす。 【死に様】――かっこうよくありたいもの。いやしかし、無意味な脱皮行為の末の死亡だけは、人間を志す者として避けておきたい。 ローハイ 御車で御交通の皆様は道路交通間促しビームの切り替えお願いします。マブシーヨーアレ。眩し死にだけはまっぴらごめん㋚ ~宇宙空間・天の川銀河の何処ぞ~ ジテン「これ、脈絡ありきのバイク拭゛かし?」 キャンディ「いや。ネエ」 ジテン「ねえのかよ!」 キャンディ「元より、あーしらには目的地も目的も資金もねーだろ」 ジテン「最後のはなんとかしたい。最後のはなんとかしたい……」 キャンディ「そんな念仏みてーに空唱゛えしたってお金は増えませんよジテンくん」して。「あと、夢も希望もねー」 ジテン「それは持っててよ~携えててよおおぉン、おれめっつつあ※持ってますよ?」    ※めっちゃ的ニュアンス キャンディ「いやっサ、ジテンくんにこう、銀河のきらめきというか広さとかいうかね。はたまたこう、広大さをね――」〝ぶるるぅん〟――バイクが吹かされる。 ジテン「重複してますけどね」〝語句字義一緒ですよ〟「いやでも確かに凄い、未だに不思議。んで、宇宙服着ててもちょい寒い。ちょっとお腹痛いもん」〝GS寄りたい〟「いやあ良かった良かった。宇宙出れて。ここどこら辺なの? すーごいゆったり走ってるけど」 キャンディ「ん~もう火星近辺かな」 ジテン「かせ――」キャンディ「カセットテープ!?」ジテン「火星ッ!?いや、キャンディさん、僕の吃音とらないでください」〝よく分からないダジャレで〟 ジテン「だって、これ出立※してから1時間クレーしか経ってなかとでしょ」         ※飽くまでも出発でなしに出立と云う言い回しにこだわる模様。理由は不明。 キャンディ「あのよ、オメー。ウチらの航空技術ンノメンナ? ノメンナ? ゆっくり走ってるように見えたかい? 怠けてみえたかい?」 ジテン「どっかで聴いた事のあるフレーズ」 キャンディ「フレーズ・パスカル」 ジテン「ジョージ・ワシントン」 キャンディ「マリィ・アンソコハネットリ」 ジテン「あん? ドフトエフスキー」 キャンディ「ドフトエフギライ」 ジテン「え? これ何のゲームすか」 キャンディ「絶妙にいない偉人の名前を宣うゲーム」〝こう、カスるくらいのが丁度良い〟 ジテン「あ、俺普通に偉人言ってた」〝中腹の下ネタが一番酷い〟「いやしかし――火星圏? ホントに」 キャンディ「ほい。あれ見てみ」指差した方向を―― 見るジテン「え――うわ! なんだこのでっけえの!!」 目前には紅い地表を浮かべた大型の球体が!! キャンディ「だから。火星だっての」 ジテン「なんでこんなのに俺今の今まで気付かなかったんですか?」 キャンディ「ん? そう思ってなかったからじゃね?」 ジテン「はい?」 キャンディ「お前は今、火星圏だという事を知った。だからならば近くに火星があるかぽね~と思った」 ジテン「そんなマフィア的発想は一ミリも寄越さなかったですが」 キャンディ「まあ、認知のなんかだよ。宇宙ではよくある。見えなかったもんが突然、光の加減、気持ちの加減で見えるようになる事ってのは。地球育ちのチミチミボーイにはちぃとばかし刺激が――」〝ピピピピッ!〟 ジテン「あ?」(――バイクから何か鳴ってる――何のブザー?) バイクから鳴る音〝ザザッ〟〝こちら火星〝ザザッ〟よう――〝ザァッ〟〝されたし――〟 ジテン「ナンスカコレ」    〝不明の〝ザザッ〟〝我々は〝ザザッ〟 キャンディ「緊急通信」 〝こちらと〝ザザッ〟 ジテン「マジすか? で、何て?」    〝これ以上の救命活動〝ザザ〟 キャンディ「お前が話しかけるから分かんない」   〝ザザッ〟〝至急これを聴く〝ザザッ〟 ジテン「あっ。すいやせん」長細い目――寸胴のある目になりながら、目元に集中線を浮かべ、顔面を下にスライドさせて以てジテンは謝る。 ――救助されたし――!! 【集中線】――漫画の技法の一つ。勢いを出す為に背景に引かれる線の事。つまり、先の目元に引かれた集中線は間違い。言い間違いの範疇なのだ。あそこは正しくは〝効果線〟の様相だった模様。――だったら直せよとか言わない。すぐに質さなくていい間違いもあるのだ。と、言うか気付いたそばから直さず、一旦ちゃんと間違っておくと云うのもアリだと思ふ、今日この頃(皆さんどうお過ごしですか?(午後二時頃のDJ気取り発言))。是正のひとつの方法として、こういう事やってみます。 ~同じ章なのにまさかのあらすじ~ 原付でニケツ扱いてたら(宇宙的には何も問題キューカンバー……間違えた、なし……あ、また間違えた、なす)火星からのSOS的なメッセージを受けつけたジテン&キャンディ(ジテンら一行)。その事態に原付と共に戦慄を走らせる一行。事態は風雲を告げ、急を要する。――しかし、それをどうするかはまだ未定。……未定なのだ!! みていなのだ――ミテイナノダ――ミテイナノダ――mtinnd――(宇宙空間によるECHO(空気ねーだろとかそういう是科学的な事言わない。(面白けりゃいいのだ(そもそも面白くない?(んじゃいいよもう!!(こっちで勝手にやるから!!〝ぷんすかぷん〟)))))      ↑      ↑      ↑      ↑ 下括弧※一個多い。  気付いた?  シモガッコ  カミガッコ ※下括弧――上括弧の逆。 (←これが上括弧 こっちが下括弧→) ジテン「お腹空いたなァ~っっ」 キャンディ「隕石食う?」〝引責で〟 ジテン「くだらね~。そんなショーもね~ダジャレ言う為に――」 キャンディ「ホントに食えんだって。まぁ確かに美味くはねーけどヨ。有事の非常食として――」 ジテン「うそつけハゲダヌキ。そんなショーモナイリアルさ醸さなくていいんだよ。誰もだませねーよ。もう知ってるからね。こちとら。お前さん方の手口」 ナニユエ (何故複数形?) キャンディ「あ、じゃ食うなよ? これから何があっても」 ジテン「食わねえよ。てか早く火星着陸しろや。救難信号どこ行ったんだよ」 キャンディ「死んだんじゃね?」 ジテン「早計っ。ここふつー……ツーフー、駆けつけるパターンなんじゃないの?」 キャンディ「だって鳴り止んだし」 ジテン「そんな朝4時23分※の目覚ましじゃないんですから。遅刻でもいいから行きましょうよ」〝そんで覚えてたら君に貰った花を買って帰りましょう〟 ※特に時間指定の意味なし。ノリで申してる。 キャンディ――辺りに散らばる隕石を〝もぎっ!〟して、〝ぱくりっ〟「もしゃもしゃ」 ジテン「うわっ! ホントに食った」 キャンディ「だから食えふゅってにょ。〝もぎゅも〟芯はダメよ? 硬ふぃから」 ジテン「そんなリンゴみたいな」 キャンディ「もぎゅもぎゅ」 ジテン「…なんか美味しそうにみえてきた」 キャンディ「お前食うなよ? 食わねえって吐いたからな??☆」 ジテン「え~。アレ聞かなかった事にしてもらえませんンンン??」 キャンディ「もぎゅもぎゅ――どれ、こっちも――まあ、ここらの隕石はまあまあだな」 キャンディの一連を横目に眺めるジテン「――えいっ」思い切って隕石〝ぱくりっ〟 ジテン「まっずうぅううう!!」 キャンディ「いえ~い!!☆♡●¶■ コイツ引っ掛かってやンの!! 〝ぺっぺ〟!! うーえ! こんなもん口に入れるもんじゃねーハゲが! 〝ぺっぺ〟!! クソマズ! ゲボマズフェスティバル!!」 ジテン「いや、いえーい〝ぺっ〟じゃないでしょっ! うわ~もっ〝ぺっ〟キャンディさん、あんたも隕石食ってんすからね!?」 キャンディ「いいんだよ。あたしは〝ぷぅえッ!〟覚悟の飲食だから。あたしは食えないと知りつつ食に赴いたワケだからダメージ軽微なの。でもお前はダメ~ッッ! ちいとでもこれ食えんのかな――? どんな味がするのかな? 初恋の味がするのかな――そしてなおかつキャンディさん素敵だな――これ食べた後キャンディさんも頂きたいな~な~んて思ってたからダメ~! 特に第四項目がダメ~!!」 ジテン「あんた異常だよ…」〝色々と――〟 キャンディ「引いてんじゃねえぞ!! オラァ!!」 〝ゾワゾワゾワ――〟 ジテン「あえ? 何か寒気が……」 キャンディ「こんなもん食うからじゃね?」〝オラァ!!〟――持っていた隕石を投げ捨てる〝ヒュンッッッ〟「二度とアタシの前に姿現すナァ!!」 ジテン「だったらアンタも寒気帯びててもオカシくない……?」 キャンディ「あたしは宇宙人だからダイジなの。お前は半人半宙人だからヤベーんじゃね? あれ? これ死んだか? 泣く? ねェ泣く? 想い人の前で儚く泣いちゃう? ね、どうしよあたしのせい? ねえごめん。なんかごめん。ごめんフェスティバル開催中。入園料6万」 ジテン「いや、これ――なんだ?」 キャンディ「――〝チッ〟あ~んこれ気付いちゃったか……」 ジテンはキャンディを見向く。「なんすかコレ」 キャンディ「火星から救難信号って言ったろ? お前、それおっかぶっちゃってるんだよ」 ジテン「おっかぶる?」 キャンディ「そ。感じちゃってる。火星で何が起こってるか――言ってみ? 大体分かんだろ? 感覚で良いから」 ジテン「人が――死んでます……いや、これ人なのか?」 キャンディ「うむ。お前は感受性が豊かだ。宇宙人向きだぜ。てから根っからの宇宙人気質だぜ」 ジテン「生命ある者が――死んで行ってる…奪われて行っている……」 キャンディ「そこまで分かりゃあ無闇に突っ込まねーよな。危険地帯に」 ジテン「キャンディさん。俺護りたいっす。何が起こってるか知りたいす」 キャンディ「おみゃー。漫画の読み過ぎ。無闇に首突っ込まなくてうぃうぃから」 ジテン「きゃ――」 キャンディ「死ぬぞてめえ」 ジテン「もう一回死にましたよ。あの時――」 キャンディ「隕石食い止めてか。宇宙出たばっかだぞ!? こんなとこで死んでいい器じゃねえ! テメエは!」 ジテン「キャンディさん、でも――」 キャンディ「うるっせェ! アタシが見せてやるんだ! お前にこの宇宙のなんたるかを! こんなとこで危険冒すもんっじゃっネエ!! お前はもっと強くなれる! ここはまだ早い! あたしには分かる! ここの〝黒いの〟は遙かにヤベーぞ!? キュイーン長官みてえなコメディリリーフとはワケが違うんだ!! マジモンにヤバいんだよ!! 殺しに来るんだぞ!? 否応なしに!! こっちの三文芝居に付き合ってくれるのは地球までだ!! 外の世界はヤバいんだよ!!」 ジテン「でも――救難信号を聞いたからには――」 キャンディ「調子くれてんじゃねえぞ!? てめえ向けのサインじゃねえ!! ちょっと前まで立派な引きこもりだったくせによ!!」 ジテン「俺の何が分かンすか!! そこまで酷くねえよ!!」       アタシ キャンディ「宇宙人らからしたらどっこいどっこいなんだよヘボコイ地球人!! ポンコツデビル!!」 ジテン「茶化そうったってそうはいかねえ。こちとらとっくにシリアスモード突入してんだ。俺は行く。俺達以外傍受してなかったらどうすんだよ!」 キャンディ「だとしてもお前にはまだ早い!!」 ジテン「俺には早かろうとあんたが居るでしょ!?」 キャンディ「それでもだ!! あたしはお前が好きなんだよ!」 ジテン「じゃあもっと好きになってくださいよ」 キャンディ「――えっ」 ジテン、胸を〝どんっ!〟叩いて――「今からもっとかっこいいとこみせたります」 キャンディ「おまえぇぇ……♡ や、ヤバかったら途中下車だからな」 ジテン「はい、そりゃもう脱兎に陰口叩かれるくらい爆速で逃げます。逃げ果します。その節はちゃんと着いてきてくださいよ?」 キャンディ「吐いたな? ちょっと待て――??」自らの一部を〝ぽよん〟と切り取り、それが薄ーく伸ばされ、一枚の紙と万年筆に。「オラ。書面興せ」 ジテン「マジすか。……本格的――俺、こういうのニガテなんすよね」 キャンディ「いいかららカキャ、このガキャア。大人の世界嘗めんなコラ」                             ジテン「あぁっ。何かムカつくセリフ。いい イ や。このまんま遊泳ってやろ」ジテン、宇宙空間より、火星へ向けてダイブ。掌&足裏合わせて無限大の字ダイビン。 キャンディ「あっ! ちょっと待て!!」 ジテン「ゆうえ~い!!(うえ~いみたいな掛け声のノリで)」 キャンディ「死ぬ死ぬ! それこそ死ぬ!!」バイクに紐付けられた宇宙服の管を掴み、それを〝ぐいっ〟〝びぃーん〟 ジテン「〝ウゲッ〟」(――なんか感覚的に首括られたみたいッ) キャンディ「お前、それで行ってどうする気なんだよ!! 燃え尽きてご破算ダロガイッ!!!!」 ジテン「それでもNASAなら――あのNASAの技術力なら!!」 キャンディ「お前がNASAの何を知ってんだ!! あのビトイーン官房長が牛耳ってる組織じゃぞ!!」 ジテン「それはライオンじゃない?※ 暮らしを見守る――でも、どーすんすか元より。そもそも降下する手段なかったんじゃ――ん? てかなんでキャンディさん、宇宙服着てんすか? 宇宙人でっしゃろ??」   ※ライオンでもない。 キャンディ「OK。質問は一つずつ。まずは、あーしのスリー……フィフスサイズでOK?」 ジテン「直前でふた項目増やした。スリーじゃ物足りなかったんだな。ギャグとして」〝にしてもそこ増やしたからなんなの?〟 キャンディ「あーしが宇宙服着てんのは気分。おそろ。ね? ペアルックっちゅーワケ。んで降下手段はある。あるっちゅったらR」 ジテン「――燃えないにチェック付いて?」 キャンディ「うん。燃えないの項目☑着いた手段で」 腕組み首傾げジテン「うーんぬ……隕石くり抜いて外装にする?」 キャンディ「速度保ったままくり抜ン、ムズっちーじゃろ☆ おもろいケド☆☆ おもろい発想だけど☆☆☆ まず、そんな隕石待ってたら日が暮れる」 ジテン「俺が隕石を星座技で吹っ飛ばすから――」 キャンディ「星座技で吹っ飛ばすからァ~じゃないのサ。その手法には大いなる欠点が孕むじゃろ」 ジテン「隕石が俺の凄まじいコズミックパワーに堪えきれない?」 キャンディ「お前が乗り込んでねーって事だよ。タコスケ」〝どうだい。宇宙人にタコ呼ばわりされる気分は〟 ジテン「あそっか」〝そんなピンと来ない〟 キャンディ「おめー。頭ワリィ~んだからそんな理論尽くで物事キャンギャえんな。オメー、そっちじゃねーよ。直感タイプだ♡」 ジテン「え~」 キャンディ「え~じゃないの。お見受けしたところ貴様、典型的なアドリビスト」 ジテン「あどりびすと?」 キャンディ「にゅあんすで受け取れ。察知しろ!」 ジテン「アドリブ人間って事?」 キャンディ「そう! コマケー事どしどし気になるくせ、思考と称して頭くねらせてるウチ、裏に裏にで、どしどしやる気滅入らせるタイプだ」 ジテン「あそう」〝ワカル〟 キャンディ「だからお前は考えちゃイケン。お前が弾き出した第一項目がベストだ。それがタトエ失敗だろうと突っ切るタイプだ。突っ切れるタイプだ。何故ならその場その場で凌げるからだ。妙案を思いつけるからだ。ゆえのアドリバー呼ばわり」 ジテン「さっきと変わってますけど」                選 キャンディ「テメエで好きなのチョイスれ。テメエのドタマは何の為に付いてんだ。……てか、テメエで出せ」 ジテン「……――…――――……アドリビアン?」 キャンディ「よーし、それじゃアドリ――え? ホントにそれでいいの?」 ジテン「ごめん。熟考したい――あ、それじゃ駄目なのか」 キャンディ「そう! お前に熟考は似合わない。浅考でイけ。浅考で。思慮浅く行け。朝せで平泳げ。お前の浅いはもう他人からすれば深いレヴェル!  既に十年選手海女さんブレインぐれーはある! もう素潜りで以て海の幸バカバカレベルだ!! 貝やひらめの舞い踊りレベルだ!! お前の心に大漁旗はあるか?? 常に掲げとけボンクラエレヴィアタン!! もう数値に興したら深度8はある! 深度8~12を常に行ったり来たりしてる!! 既に深いのにそこからもっと深みに行くから――帰って来られくなる。分かったかなりゆきシーラカンス!!」 ジテン「うーん。ちょっとワカル。だいぶ長くて無駄まみれだったけど」 キャンディ「おう。そうだ。テメエで解釈寄越せ。テメエで端折るとこハショれ。人の意見なんか利くんじゃねえぞ。お前はもう既にお前自身で十二~三分に答え出せる人間だからな」 ジテン「よっし、じゃ、アドリバスターだ」 キャンディ「呼び名なんて何でもいいんだよ、豚が」 ジテン「キャンディさんが考えろって言ったんでしょ!?」〝星のスターと掛かってていいと思ったんだけどな~バスターって単語かっくいーし〟 キャンディ「騒ぐな豚が。ハンバーガーに混ぜ込まれる程度の豚が。夜な夜な牛肉100%にこっそり混ぜ込まれる豚が」 ジテン「(――夜?)うわー己、関係ないのに偽装の片棒濡れ衣で心痛めるやつだ!! そして品種差別してんだもん。この人そのうち豚の怨念一身に背負うよ、この人」 キャンディ「いいんだよ。口が滑っただけ! そんなもん気にしてたってしょうがねえだろ、豚汁野郎が」 ジテン「ちょっと格上げしたな」(豚の表記あるし) キャンディ「おめーの調理観点どうだっていいんだよ。いいか? あーしがお前の宇宙服になる」 ジテン「え?」 キャンディ「行くんだろ? 望むんだろ? バカ面引っさげて――危険な危険な火星に飛び込むんだろ?」 ジテン「うん」 キャンディ「じゃあアタシもう止めんよ。好きにすりゃ良いじゃん。バカなんだから。好きにすりゃ良いじゃん。そう。バカなんだから好きに生きりゃ良いんだよ」 ジテン「じゃあ――」「キャンディさんの宇宙服は俺が抱えておきますので――」 キャンディ「そうそう」 ジテン「キャンディさんが僕に纏わり付いて宇宙服になってくれるんですね?」 キャンディ「そうだよバカ。このバカ。底知らずのバカ」 ジテン「へへへ。じゃあお願いします」 その言葉を合図に、キャンディは自前の宇宙服――その首元――頭部ケースと衣服の合間の隙間から――〝にゅるり〟飛び出し、まるで練り飴水飴に。〝べっりょりんりん〟――ジテンが宇宙服に纏わり付く。あわててジテ ・・・ ン、キャンディの抜け殻(宇宙服ね)を抱え、〝ぐぎゅるんっっ〟――ピンク色の宇宙服に包まれる。 それは所々にハートマークをあしらってある、キャンディ謹製・お手製のピンキー宇宙服―― ――【キャンディ・スーツver.アストロスーツ】 その初お目見えである。 〝行くぞ、バカジテン〟 ジテン「はい。お願いします」 ジテンはそれしか言わない。 ジテンは知っていたのだ。キャンディの目が仄かに潤んでいた事に。 【バカジテン】――ジテンの別称。古今東西津々浦々世界常々たる選りすぐりの馬鹿を寄り集めた事典の事ではない。(そんなモン売れない)それでもジテンはバカなので、歩くバカ――馬鹿字引と思って貰っても結構なのだ。他人に馬鹿と思われようが、全く以て不利益ないのだ。自分で自分の事を格好良いと思うのか。それが先決なのである。 ――そして、そんな馬鹿こそが、将来分厚い本に載るような男になれるのだ。 ~火星・地表~ キャンディ「でっさ~聞いてくれる? で、そん時そいつなんつったと思う?」 ジテン「ペディグリーチャム」 キャンディ「正解~」 ジテン「にしてもくっしゃろ湖のくっしゃろって何なんですかね」 キャンディ「地名」 ジテン「いや、そうなんでしょうけど、くっしゃろって――くっしゃろって――」 キャンディ「さーて。そんな地球の湖名称水掛け論(湖水)してるバヤイじゃないんだ、バヤイじゃ。とうとう火星着いたZE~飛んで火星に入る虫の息だZE~なあ、もう帰らない?」 ジテン「なに、俺みたいな事言ってんすか。ヤバかったら逃げます。それでいいんですよね」 キャンディ「なァ~やっぱ書面記してヨオ~あたしゃ心配で㋚~」 ジテン「らしくねーよ、マルサの女さ~ん。どーせ書面起こそうと俺ァ死ぬ時はとことんスからね? もう遅いよ。もう火星着いちゃったもん。もう俺の行く先は生きるか死ぬかのふたと――」 〝ガサガサッ〟 ジテン「うひぃん!! キャンディさん! バイク! バイク蹴って!! ぼきゅ運転無理!!!!」 キャンディ「前輪にコアラよろしくしがみ着くな馬鹿!! おててミンチにされてーのか!!」 ジテン「うわぁ~よく見たらコレ、ベスパって書いてある~俺でも知ってる有名車種だぁ~」 キャンディ「今気付く事じゃねえだろ!! それにこれはベスパじゃねえ!! いい加減後ろ来いや!邪魔コアラ!!」 ジテン「もういい! 邪魔コアラでも客寄せパンダでも猿ぐつわつけられ小坊主でもなんでもいい!!」 ???「これはベスペですね」 曲者、物陰より飛び出してきたり、バイクを分析す。 その者、球体然としたつるつるまんまる大きな頭を抱え、八本から成る脚束を奇妙に従え、ジテンら一行の前に姿を現した。そして今やバイクが側面。そこでまじまじ――まんじりまじりと車体を眇めつ。 ジテン「うひぃ! 食われる! その8本からなる細脚で絡め取られる!!」 球体頭八本脚「これはとんだご無礼を。しつれい。 旅客たるご両人に危害加えるつもり毛頭あり ません――」 おじぎの際に、⭐︎ピカーン⭐︎後頭に受けた光で頭が光る。 ジテン&キャンディ((私の頭に毛はありませんからとか言いそ~っ))                               球体頭八本脚「私、火星に暮らす原生火星人。 ズィー 名をミーター・カン・Z・タコッポイヤと申します」 ジテン(言わなかったね)キャンディ(言わんかった) ミーター・カン・Z・タコッポイヤ「どこからかは存じませんが、はるばる銀河系アマノガワ惑星P-MM番地通称火星にようこそ」 キャンディ&ジテン(――言って欲しかったね) ミーター・カン・Z・タコッポイヤ「以後、私の事はタコとお呼びください」 ジテン「あ、っはい――」〝タコさん〟 タコ「――にしてもいいバイクだ」 キャンディ「お分かりになられるノデ?」〝そういえばさっきブランド当ててたような〟 タコ「はい。私こう見えても器用なもので――」〝うにょうにょ〟※  ※(どれほどのうにょうにょ具合なのかは読み手の裁量にお任せ) タコ「イジるの好きなんですよね~ヴァイク」より顔を近づけて――「失礼。お近くで見てもよろしくて?」 キャンディ「はあ、もう見てますし」〝別に良いし〟 タコ「ターコタッコ!! これはとんだご無体を!! 失礼千万電話は二番!私の頭にゃ毛があらぬ!」〝ぺしっ〟 〝ドズ――〝ジテン&キャンディ〝――ン〟(関係ないとこで言ってくれた――)〝無理々々だな〟 タコ「それでは失礼承知で――」 宇宙原付に乗り込むタコ。して。〝ブルゥゥウウウン!!〟エンジンを吹かす。 ――砂埃吐いて駆け抜ける。 後ろ向きダコ「だーっはっはァァ!! このタコがァ!! まんまと騙されたようだ――」 キャンディの伸びた腕、首根っこ〝ぐわしッ〟 ひっぱりダコ「あゥン!!」宙空に引っ張されるタコ。乗り人無くしたバイクがそのままの勢いで―― 〝ガウン〟〝ガンッ〟〝ガン――〟跳ねるバイク。ホップ→ステップ→スクラップ。〝ボガーンッ!!〟 ケム 煙と化す。 両頬元掌当てジテン「うえああああああああああああッッ!!」 額血管浮き出キャンディ「てめぇ何してくれてんじゃおんどりゃあああああああああああああ!!」首根っこ捕まれたタコに唾が飛ぶ飛ぶ。檄も飛ぶ。 後戻り出来ないタコ「うひゃああああ!! まことにすみまオクトパス!!」 キャンディ「謝んならもうちょい掛けたダジャレ扱けや!!! オゥン!!?」 ジテン「キャンディさん、そこ今関係ないっす!」 キャンディ「てめえ何が目的だ!? 目的はなんだ?! いったい何がしたかったんだ!!? ああん!?」 タコ「そんないっぺんに質問されても!!」 キャンディ「全部答えろ窃盗犯!!」 ジテン「両者、ドキドキのあまりに質問が一個な事に気付いてない!」 キャンディ「答えろコラ! 目的って何だ!! 目的を持つ意味って何だ!! 何の為に目的があるんだ!!」 ジテン「問いかけが急に哲学的に!!」 タコ「うひぃ~…じ、自分を見失わない為でしょうか!?」 ジテン「タコの方が冷静!!」 キャンディ「あれか!? あたしがバイクか!? あたしってなんだ!? なんでバイクがあたしを買ったんだ!!??」 ジテン「あ、思考が脳の気管支に入った。舌の呂律よりも脳の呂律が回ってない!! やばいやばい。とうっ」                 ぶ 〝びしっ〟――キャンディの首筋を打つ。 キャンディ「むにゃあ」〝ひゅ~ばたーん!!〟 泣き顔タコZ「しゅびばしぇん じゃすがりもしたあああああ!!」 汗拭いジテン「冷静な者同士で喋りましょう」 うつむきタコ「はい――」 うつ伏せキャンディ「はいッッ!!」〝すっく!!〟起き上がる ジテン&タコ〝ビクゥ‼️〟 おててこねこねキャンディ「ぶい~ん♡ そこのけそこのけあたしはバイク~♡」 ジテン「こいつ夢で続き観てるな」〝起きながら〟 【目的】――夢とか目標とか命題とか、目的に色々あるけれど。この世で一匹ぃ!! とか言い方にこだわってるうちは叶わないもの。 ~火星・着陸地点(未だ)~ キャンディ「でSA~☆ 蟹ラクダになって花屋に着いたんだけど、そこで目が覚めちゃった☆」 ジテン「いいですよ別に馬鹿夢の続き話さなくて」〝結局最後まで聞いちゃった〟 キャンディ「どういう意味があるんだろ、この夢」 ジテン「うーん。その夢に何かしらの暗示があるとしたら、夢占いの本、五億八万七千法全書ぐらいの分厚さになってますね」〝六法じゃなくて〟 キャンディ「で、結局なんだったのアイツ~」 ジテン「ああ、それなんですけど――」 〝ほわんほわんほわ~〟~回そ―― キャンディ「この火星が現在紛争中だからここから逃げ出す乗り物欲しかったんだって?」 ――う入らず。 ジテン「あ、やっぱ起きてたんだ」 キャンディ「そらそうだろ。この宇宙のドコにうなじ打たれて気絶する宇宙人が居るんだよ」〝あれ、地球人だってうなじ抑えて〝いってえええ~〟どまりだろ〟 ジテン「なんか、こういう場だしイケるかな~って」 キャンディ「お前流石にそれうちゅ――〝むにゃ〟」 ジテン「ん?」 キャンディ「あれ?」頭ふるふる――全景を確認。ここは火星である――そう確認したのち――「あたしなんで寝てた!?」 ジテン「今起きたの!?!?」 キャンディ「よかった~。いや、スゲー夢見た、何がイヤってもういっぱいあるんだけど強いて一個あげるならバイクがホップステップスクラッピングしちゃってさ~」 ジテン「キャンディさん」 キャンディ「ん?」 ジテン「あれあれ」指差す。👇 , ク ハ イ 、 顔面蒼白一塊キャンディ「うっぎゃあああああああああああああああああああああ!!!! あ、あたいらの生命船んんッ!! い ミコト スィップ 生けとす命の船と書いて生命船ンンンンンン!!」――〝ひょう~い〟直角を湛えたま カセイジ ま、ゆったりと火星地に倒れ込む―― も、〝ガッチ!!〟りキャッチするジテン「お気を確かに!!」 あわだまいっぱい食べたのかなってくらい泡吹くキャンディ「あ、あたしんおびょ、母艦が――母艦が――ボカーンて……」 ジテン「ギャグ扱けてるだけまだ安心か――でも安静が必要だ。よし、キャンディさんをここに置いて俺は火星の奥地へ踏み込もう。だって俺は馬鹿だから。ノリで生けとす(気に入った)人間だもの。よーし何か奥地に壊れたバイクを直せる秘策が無いような気がしてきたぞ~」                   じゃあ行くなよ。 ――そうしてジテンは火星の奥地へと進む。どんな道を辿っているかは想像に委ねるとす。 大股ご陽気ジテン「俄然、ない気がするぞ~」          だから行くなって
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