秘められた才性

25/45
前へ
/187ページ
次へ
 たちまち、薄いピンクの(もや)が立ち込める。けれど、その色を識別できる人間は存在しない。  あっという間に、辺りが香り立つ。果物の蜜のような芳醇な匂いが女達の情欲をそそり、それに感化されたメスの甘い香りが、男達の鼻孔をくすぐりオスの性欲をよりいっそう掻き立てた。  もう70を迎えようとしている山崎は、身体中に活力がみなぎりだしている。ズボンの股間が盛上がり、フル勃起状態だ。ほかの経営者達も同様に年甲斐もなくギンギンに。非常に元気いっぱいの状態だ。若い格闘家達は、より一層、血流を良くし肉棒にも筋力を宿しだす。目もギロギロと腹を空かせた狼のように血走りだしている。  片や、5人の美女達とシェフは、メスのフェロモンをふんだんに放出しオスを求めだしている。さらに、発情期真っ只中のメス猫のように、艶かしい声を奏でながらオス達の気を引こうとしだす。  経営者達とQ-チューバー達とマネージャー、男性陣が総勢24人。美女とシェフで女は6人。男4人に女1人の割合。通常、性具を使わず、発情した女を心底満足させるには、ちょうど良い比率かもしれない。  そう思った紫音は、そんな彼ら彼女らを横目に、すぐさま雪麗(シュェリー)鈴玉(リンユー)麻美(マーメイ)を連れて寝室に駆け込んだ。  彼女らも身体の火照りがマックスに達し目が虚ろになりだしている。露出している肌の部分が赤くなっているのが見てとれる。  乳首の張りと下半身の異常を感じ、胸とアソコを覆い隠すようにして押さえだした。明らかに戸惑っているが、突如発生した快楽を喜んで受け入れている様にもみえる。完全に理性のタガが緩みだしているといっても過言ではなさそうだ。  寝室の部屋のなか、紫音はおもむろにそんな3人をベッドに押し倒した。 「いや~ん、もう、ダメー、身体が熱くて熱くて、たまんないわ~」  鈴玉(リンユー)が艶っぽい声を発すると、続いて麻美(マーメイ)も声をあげる。 「あ~んっ! 葉山様、今日は私の体がどうかなっています。いつもはこんなんじゃないんですぅ~、こんなことは今までなかったのに、なんかおかしいのですぅ~。だからお願いですから、誤解しないでくださいね」  紫音に心を惹かれだした麻美(マーメイ)もいつの間にか勃起している。はしたない自分を紫音に見られ、嫌われたくはなかった。だが、このあと自然と自分の手で硬くなった自身の肉棒を擦り始めた。
/187ページ

最初のコメントを投稿しよう!

133人が本棚に入れています
本棚に追加