秘められた才性

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「ダメー、気持ち良すぎて…ウッ……アッゥッ…」  まだ腰が微妙に動いている。紫音はそんな鈴玉(リンユー)の顔を持ち上げ舌を優しく唇に触れさせた。次の瞬間、またしても鈴玉(リンユー)が腰をガクガクと不規則に震えさせた。 「アンッ !! な、なに!? な、なんなの、ウッ…ハア~ハア~ハア~、ウッゥゥ……」  白目を剥いた。身体中の力が抜けた。腰が浮いている感覚にも陥っている。  紫音は鈴玉(リンユー)のガクついた腰を止めるようにして彼女の柔尻をつかんで引き寄せた。 「まだ、気持ちええか?」 「は、はい、なんか電気が身体中に走ったと思ったら急に快感が襲ってきて…ウッ…」    しばらくすると、鈴玉(リンユー)が落ち着きを取り戻した。だが、紫音は間髪入れず今度は舌を口の中へと投げ入れた。  その刹那、艶声もなく、喘ぐことすらしなかった鈴玉(リンユー)は突っ伏し気を失った。  紫音は、そんな鈴玉(リンユー)を身体から引き離し、隣へそっと寝かしつけた。  紫音の視線が雪麗(シュェリー)に移る。その熱い眼差しはとても興奮しているようだった。  最後のデザート。美味しそうなものは最後に食す主義だと豪語する紫音。雪麗(シュェリー)を希少な高級スイーツに見立てヨダレがこぼれ落ちそうになっている。 「来いよ」  紫音が低い声で雪麗(シュェリー)に命じた。だが、雪麗(シュェリー)は首を横に振った。本心は、すぐに一つになりたかった。けれども、血で染まった真っ赤な肉棒を見て戸惑っていたのだ。  潔癖症の雪麗(シュェリー)は、その肉棒を綺麗にしたかった。 「どうした、嫌なんか?」 「そ、そうじゃないの、ちょっと待って…」  キョロキョロと何かを探している雪麗(シュェリー)は、隣のベッドでいつまでも自慰している麻美(マーメイ)に問いかけた。 「ちょっと、そこでさっきからシコシコしてるコンシェルジュさん、この部屋にウェットティッシュみたいなものはないのかしら?」
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