秘められた才性

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「ウッ! 上手いな……、もうあかん、イキそうになってきたわ」  チュポ、チュパ、チュパ……    麻美(マーメイ)は紫音の顔を見つめ、棒つきキャンディーを舐めまわすように舌を這わしている。首の動きはエサをつついている鳩のようだ。 「ま、麻美(マーメイ)、もうええぞ」  ピンッと硬直させた太ももに力が入り、発射寸前の紫音が麻美(マーメイ)に静止するよう呼びかけた。 「だめでちゅ。もうちゅこち、チュパ、チュパ」 「あかんっ! イクッー !!」  そのときだった。いきなり雪麗(シュェリー)麻美(マーメイ)をドンッと突き飛ばした。 「な、なにを、するんですか?」 「ダメよ! そんなにすぐに出させちゃ! もったいないでしょ」 「……」  訳がわからないと言わんばかり麻美(マーメイ)があっけにとられた。しかし、雪麗(シュェリー)は、すぐさまこの部屋にあるシャワールームでタオルを濡らし戻ってきた。 「もういいわ、私が綺麗にするから、あなたは、又あっちでシコシコしときなさい」 「おいおい、雪麗(シュェリー)、それは麻美(マーメイ)に失礼やろ。──麻美(マーメイ)、こっちに来いよ」  そう言って紫音は麻美(マーメイ)を手招きする。と、「はい」と小さな声で返事した麻美(マーメイ)が紫音の隣に静かに寝ころんだ。  男なのに女のような繊細な肌。整った顔立ち。やや垂れ目だが、眉の形も弧を描いており優美だ。おそらく男にも女にもよくモテるはず。  紫音はそんな麻美(マーメイ)のオデコにキスをするように舌をくっつけた。少し長く。  とたんに麻美(マーメイ)が、あっ! と声をあげるやいなや、イチモツから3度目の濃厚な白い液体が(ほとばし)る。したらば、うずくまるようにして意識を失った。紫音の左隣には鈴玉(リンユー)が、右隣には麻美(マーメイ)が横たわっている。 「じゃあ、雪麗(シュェリー)、隣のベッドで拭いてくれるか?」  紫音が横に並んでいるベッドに移動し仰向けになった。雪麗(シュェリー)の視線が紫音の股間に注がれる。たくましくなっている赤く染まった肉棒を直視すると、緊張したのかのように堅苦しくつぶやいた。 「そ、それでは、は、始めさせていただきます」 「おいおい、オペする前の医者やないんやから、もっとリラックスせえって」 「だって、こんなグロテスクなものをどう扱ったらいいのか、全然わからないんだもん」
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