秘められた才性

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 ニタニタと厭らしい笑みを浮かべる紫音は、しばらくのあいだ目を大いに楽しませた。 「ゥッ…だから、見ないで! アンッ! ぉ、お願いだから」 「うわぁ~、雪麗(シュェリー)のアソコがヒクヒクしてる、いっつも、こんなふうになるんか?」 「バカっ! アン !! もぉ~こんなの、おかしくなっちゃいそうだわ、は、はやくこの厭らしい術を解いて!」  自慰する手が止まらない雪麗(シュェリー)は、眉根を寄せ切なそうに涙ぐんでいる。 「これは、術とかやないんや。この快楽から逃れるんはただ一つ、すべてを受け入れることや、わかるか?」 「そ、そんなのわからないわ。アンッ! ゥッ……、はあ~、はあ~、は、はやくなんとか、してちょうだい。もうダメなのー、ダメなのよー!」 「なら、もうそろそろ、入れてもええぞ」 「な、なにを言うの! そんなこと自分からできるわけ…ハァ、ハァ~」  と、言いつつも息づかいの荒い雪麗(シュェリー)は紫音の胸板の上を後ろへ滑らせ肉棒に跨がろうとする。 「そんなことできひんのんと、ちゃうかったっけ?」 「ゥッ…、あなたが悪いんでしょ、こ、これはあなたのせいよ、私をこんな厭らしい身体にしたのは」  そう雪麗(シュェリー)が言うと、紫音の肉棒をつかみ、前人未到の聖域へと招き入れようとする。 「もう、い、入れるわよ」 「どうぞ」 「はうっ…!」 「痛くないか?」 「アッ! ゥッ…だ、大丈夫よ」  勢いよく奥までズボッと入った。さほど痛がらなかった雪麗(シュェリー)は、さっきまでの苦しくも悩ましげな面持ちから悦楽の表情へと変わっていった。 「ああぁぁ~、気持ちいいわ~」  雪麗(シュェリー)の腰が自然と動き出した。だが、紫音はとっさに雪麗(シュェリー)の腰の動きを静止さす。 「雪麗(シュェリー)、動いたらあかん、半時間以上はこのままや」 「いや~ん、もうこれ以上、我慢できないわ~」  まっしぐらに性の虜になった雪麗(シュェリー)はもっともっと快楽を貪りたかったようだ。この時すでに雪麗(シュェリー)の身体は、紫音の淫靡な妖力のせいで数ヶ月も禁欲生活を強いられているようになっていた。そう、いくら処女とはいえど若くて健康な身体なら、ひとりエッチぐらいするのは自然なこと。その行為を数ヶ月も我慢しているありさまに。  そんなこんなで、雪麗(シュェリー)(けが)れのない身体は性的興奮が極限までに高められた状態に仕上がっていた。
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