先生とボクの流行らない恋愛論

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暑くなったのか、毛布の中でカーディガンと靴下をがさがさと脱いだ先生を抱きしめ直し 「他人や作品の批判に生きている人間は一定数います。そんな人たちに話題を与える必要はありません」 これだけは譲れないボクの気持ちを伝える。 「余裕も派手さもないですけど、こうして分け合った毛布にくるまって…10年前から変わっていませんけど、ボクは満たされています。先生がボクと一緒にいてくれるから。好きだと言ってくれるから。それだけで何もかもこなす活力がみなぎって頑張れる」 お願いだから、先生…10年前に傷ついたことを書こうなんて考えは捨ててください。 「…いろんな活力がみなぎっているんだ…」 先生はボクの硬く大きくなったモノに気づいて、ボクのベルトを外し始める。 「かくし球を捨ててください。じゃないとダメです」 「お預けは嫌いなんだって知っているでしょ?」 「かくし球を捨ててください。それだけでお預けにはならない」 「捨てたわ。遠くに投げた」 「永遠にですよ?」 「永遠を誓います」 「じゃあ…どうぞ、先生」
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