第2話「NOAH」

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ネロはそこまで話し終えると…本をパタンっと閉じて悲しげな表情をしてこう呟く ネロ「レルはやり方こそ間違っていたけれど誰よりも優しい奴だったんだ…」 ネロ「君にはわからないだろう?彼が如何に苦悩してその道を選択したのかが…」ネロはそう呟くとフッと息を吐いて目を細める。 数秒後…情景が変化していき…二条の目の前に…小さな赤子が現れる。 ネロ「見えるかい?彼女はノアっ!!?チャペル13番目の使徒であり世界の創生に関わる者…」 ネロ「キミは管理者の1人として知らなくちゃいけない…間違った選択のその先に残ったモノが何かを…」 ネロ「そしてアカシックレコードの道が示すその先でキミが出す答えを僕は待っている。」ネロのその言葉を最後にして二条の意識は遠のいて行き…ゆっくりと確実に気を失った。 そして目が覚めるまでの数日間…二条は夢を見ていた。夢の中の二条は赤子の姿となっており…誰ともわからない女に抱かれていた。 女は赤子を優しく抱きかかえると「ノア」と優しく微笑んだ。そして彼は知っていた。ノアと名付けられたその赤子には異能力があったことを…。彼女のその力は未来の事象を捻じ曲げる程の力を有していて…一歩使い方を間違えれば人類が滅ぶ程「危険」な代物である。イルミナティすらも恐れる彼女のその力は…近い未来やがて危険視される事になる。 アカシックレコードの内側に刻まれた彼女のその力が開花する時に待ち受けるのは…滅亡か?繁栄か?ただ1つだけわかることは彼女を正しく導かなければ…人類は「滅亡」するという紛れもない事実だけである。赤子になった二条はそんなことを考えながら深い眠りに堕ちていった。
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