第2話「NOAH」

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その頃……深い眠りから覚めた二条は…病室から空をジッと眺めていた。 二条達也「心の声(たくっあの野郎?肝心な所で話しを切りやがってこれじゃ何が何だかわかんねぇじゃねぇかよ!!?)」 二条達也「心の声(つか、この人形ほんとに効果あんのか?)」 二条達也「はぁ…な訳ねぇよな!!?」二条はそう言うと…紅茶をひとくち口に含む。 数秒後…コンコンっという音が響き渡り…看護師が病室に入ってくる。 看護師「二条さぁーん検温の時間です!!?」看護師は入るなりそう言うと…二条に体温計を手渡す。それをみた二条は気怠そうな顔をして…体温計を脇に挟むと深い溜息を付く。 看護師「何なんです?その溜息??」 二条達也「あっあぁいや…何でもないですっ(汗)!!?」 看護師「二条さんここの所最近眠れてませんね?」 二条達也「あっいやぁ(汗)バレちゃいましたか?」 看護師「バレバレですよっ」看護師がそう呟いた直後に体温計の音が鳴り響き…二条はそれを申し訳無さそうな顔をして手渡す。二条のその顔をみた看護師は呆れた様な顔をして…体温を確認するとその場を立ち去って行った。。 ちなみにあの後二条は一時的な昏睡状態に陥り…20日間も目を覚まさなかった。 だがその後遺症で1つの特殊能力を得るに至った。能力名はわからないが…二条はアカシックレコードにアクセスすることで…あらゆる事象を捻じ曲げる力を手に入れていた。その為…3ヶ月が絶った現在でも彼は怪しまれずに堂々と病人のふりをして…NOAHの母親となる女が何処に居るのかを探っている訳である。二条は「面倒くさい力を手に入れたもんだな?」と呟くと…頭をポリポリ掻く。 二条達也「心の声(いろいろ考えたがやっぱり俺には殺せねぇ!!!?生まれたばかりの子供の命を奪うなんざ絶対したくねぇ!!!?)」  二条達也「だけど…一歩間違えればこの世界は…はぁ…」 二条達也「心の声(なぁ?ネロ!!?いったい俺はどうすればいいんだ?)」 二条達也「心の声(教えてくれよ!!?頼むから…)」二条は心の中でそう呟くと再び深い溜息をついて空を見上げる。 そして…茜色の空を見ながら「んなことお前が答えてくれる訳ねえよな?」なんて呟くと…紅茶を飲み干した。 そう話す二条は何処か物憂げで悲しげな顔をしていた。ネロはノアが危険な存在だと言うが…二条はそう思わなかった…そして…心に深く誓ったのである。ノアを必ず…死なせはしないと。だが…後にこの決断が…あの事件への引き金に繋がる事を二条はまだ知らない。 ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪                   END ネロに全てを見せられた二条はノアが別の世界線の人類滅亡のキッカケを作った存在だと知らされる。だがその話しを聞いても二条にはどーしても小さな赤子を殺してでも守る平和に意味があるとは思えなかった。一方で高咲美亜と名付けられた少女は…36回目の朝を過ごして…次回「サードループ」「第3話へ続く」              ⇩ココをポチッと⇩ ココをポチッとhttps://estar.jp/novels/26138607
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