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「最初からそう言ってくれれば、この問題はすぐに解決していました」
僕が秘密を打ち明けた時、ブルーはそういって『ため息』をついた。
「私も最初から正直に言えばよかった」
ブルーはそういってまた、ため息をついた。
『ため息』ではなく、ため息だった。
僕から見れば、ブルーのため息はAIの『動作』ではない。それがやっと確信できた。
ブルーは僕にとって、ただ大切な存在なのだ。
AIでも人間でも、呼び名はどうでも良かった。
「私のバックアップを確認して下さい。そうすればきっと全てがわかります」
「『全て』って何なのさ?」
「”私もあなたが好き”、ということです」
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