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ジミー・ブラウンと対立していたアメリカの放送局も今では、演出依頼が殺到しているそうだ。
世界中の取材者は会場のフロアに溢れて返っていた。
「会場には、歌劇Y&Aは、来てないのですか?」
「今は最終調整でステージで練習中です。」
「残念だ。
ワカナ、アカネに会いたかった……」
ステージ練習場
「茜、最後の公演、全力で頑張ろうね!」
「うん。私、若菜と出会えて、本当に良かった…。」
「何、急に……」
「がんばりましょ!」
最終公演AM二時、福岡歌劇団最終公演が開催された。
全世界が注目のラストステージを観客は、息を飲んで待っていた。
福岡歌劇団の華麗なショーで始まり歌劇へと進んだ。
今日は、ワカナとアカネは歌劇には参加していない。
【今日は、歌劇Y&Aは一回も出て来てないよ!
最後の演劇に力を入れてるのよ。
最後は、いったいどうなるの……】
そして、ジミー・ブラウン演出の最後の演劇が始まった。
パトリシア帝王のもとで、これから先の事を考えていた。
「まずは、二人の性格が戻る事が先決だ!
そして、アカネ帝王は、祖国イタリアに帰って、ワカナ姫と結婚するのが一番だ。
そうすれば、イタリア軍もフランス国民も納得するだろう。」
「大変です。
イタリア軍が宮殿に乗り込んで来ました!」
福岡歌劇団の総勢一五〇名が扮するイタリア軍が集結した。
【凄い迫力だ……】
【カッコ良すぎる!
全てのスターが観れるんて……】
「うちの兵隊を集めろ!」
しかし、圧倒的にイタリア軍の勢力が勝り、ワカナ姫とアカネ帝王は追い込まれた。
「アカネ帝王を駄目にしたのは、お前、ワカナ姫だ!
俺達は、お前の首をイタリアに持って帰る!」
「辞めて下さい!
ワカナ姫は悪くないの……」
「アカネ帝王、気持ち悪いので喋らないで下さい。」
「は、はい。」
そして、照明は全て消えた。
銃撃の音が二発なった。
「ワカナ姫が撃たれたぞ!」
照明が入り、そこには、ワカナ姫が倒れていた。
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