赤と白 第二章 2

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 ジミー・ブラウンと対立していたアメリカの放送局も今では、演出依頼が殺到しているそうだ。  世界中の取材者は会場のフロアに溢れて返っていた。 「会場には、歌劇Y&Aは、来てないのですか?」 「今は最終調整でステージで練習中です。」  「残念だ。  ワカナ、アカネに会いたかった……」  ステージ練習場   「茜、最後の公演、全力で頑張ろうね!」 「うん。私、若菜と出会えて、本当に良かった…。」 「何、急に……」 「がんばりましょ!」  最終公演AM二時、福岡歌劇団最終公演が開催された。  全世界が注目のラストステージを観客は、息を飲んで待っていた。  福岡歌劇団の華麗なショーで始まり歌劇へと進んだ。  今日は、ワカナとアカネは歌劇には参加していない。  【今日は、歌劇Y&Aは一回も出て来てないよ!  最後の演劇に力を入れてるのよ。  最後は、いったいどうなるの……】    そして、ジミー・ブラウン演出の最後の演劇が始まった。  パトリシア帝王のもとで、これから先の事を考えていた。 「まずは、二人の性格が戻る事が先決だ!  そして、アカネ帝王は、祖国イタリアに帰って、ワカナ姫と結婚するのが一番だ。  そうすれば、イタリア軍もフランス国民も納得するだろう。」   「大変です。  イタリア軍が宮殿に乗り込んで来ました!」  福岡歌劇団の総勢一五〇名が扮するイタリア軍が集結した。  【凄い迫力だ……】  【カッコ良すぎる!  全てのスターが観れるんて……】 「うちの兵隊を集めろ!」  しかし、圧倒的にイタリア軍の勢力が勝り、ワカナ姫とアカネ帝王は追い込まれた。 「アカネ帝王を駄目にしたのは、お前、ワカナ姫だ!  俺達は、お前の首をイタリアに持って帰る!」 「辞めて下さい!  ワカナ姫は悪くないの……」 「アカネ帝王、気持ち悪いので喋らないで下さい。」 「は、はい。」  そして、照明は全て消えた。    銃撃の音が二発なった。 「ワカナ姫が撃たれたぞ!」    照明が入り、そこには、ワカナ姫が倒れていた。  
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