赤と白 第二章 2

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「ワカナは、本当に暗殺されました。  先程、私の手を取り二六歳の短い人生を終了しました。  この三大公演と一緒に……  彼女は、最後まで立派に演技を成し遂げました。  イタリア軍が射った銃弾は一発、しかし銃弾の音は二発  すなわち、一発は本当の銃弾だったって事です。  おそらく、演劇の内容を知っている関係者の犯行だと思われます。  関係者は、全てSPの元に各部屋で待機してます。  ご安心下さい。  直ぐに警察が入られると思います。  皆様、申し訳ございませんが席を離れずにそのままお待ち下さい。」  アカネは、深々と頭を下げた。  しかし、観客は半信半疑だ。  【さすがだ!こんなオチか。  私達は、もう、騙されないぞ!さすがだ、ジミー・ブラウン】  一斉に警察が入って来た。  【どうなってるんだ!  演技にしたって、少しやり過ぎだぞ!】  警察は、一人一人、持ち物検査と指紋を取り観客を劇場から出した。  世界中は、直ぐに激震が走った。  【ワカナ演劇中に死んだのか?  それとも、ジミー・ブラウンの演出は続いているのか?】  【演出だったら、やり過ぎだ!  ワカナが手を振って出て来ても私達は、許せない!】    しかし、ワカナの死が現実だと世界中に速報として伝わった。  世界中は、鳴り止まぬ悲鳴で朝を迎えた。   「屋根裏に不審な奴がいるぞ!  直ぐに捕まえろ!」     【大変な、ニュースが入って来ました。  ワカナ暗殺の容疑者が逮捕された模様です。  容疑者の名前は、アラザン。  皆様もご存知の方もいらっしゃると思いますが、南スーザン出身 一時期、アカネと茜ザンと言うユニットを結成していた、自称ダンサーがコロン劇場で身柄を確保との情報が、たった今、入って来ました。】  全世界にまたしても大変な激震が走った。  福岡歌劇団では、桜木名誉会長と岡田社長らが対応に追われていた。 「私達も現状は、全く解りませんよ。  今は、現地からの情報待ちの状態ですって!」  
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