赤と白 第二章 2

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そして歌劇へと進んで行った。  歌劇では、岬光也とアカネの男役が甘い歌声でエルヴィス・プレスリー《好きにならずにいられない》を熱唱し花椿瑠衣とワカナは、オリビア・ニュートン・ジョンの、《愛のデュエット》だ。  四人の息も合い、シリウスメンバーも華麗に舞った。  【素晴らしい歌声、それにしなやかな振り付けだわ……】  【歌劇Y&Aも素晴らしいがスターシリウスも凄いぞ!】  【毎日、どんな練習をしているんだ!】  そして、全員で、すみれの花を熱唱した。  そして最後は、ジミー・ブラウンが演出した演劇を披露した。  この演劇は毎回、ストーリーの内容が変わり衛星中継で観ている人を飽きさせない為の作戦だった。  その内容は、ストーリー自体、続きものになっている。  今日が第一話だ。  今回も若菜と茜が性格が変わるストーリーだがシリウスのメンバーも娘役から男役に……  男役は娘役に変わってしまう内容だ。  しかし、シリウスメンバーは、もちろん、そんな演技は出来るはずがない。  そこをジミー・ブラウンはコメディータッチで描いた作品に作り上げた。  場所は、ここイタリアのミラノから話は始まる。  時は一八世紀、イタリア、ミラノの宮殿で働く青年達の話で若い帝王の下で働く女性達が恋人を妬み奪い合う物語である。  帝王の役は、男役の茜だ。  その恋人役には、パリの帝王の娘、ワカナが演じる。  ワカナ姫はフランスからアカネ帝王を追ってイタリア、ミラノで恋を育んでいたが、それを妬む宮殿で働く女性達(シリウス娘役)また、それに嫉妬する男達(シリウス男役)そんな感じで物語は始まった。    
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