赤と白 第二章 2

7/21
前へ
/21ページ
次へ
 四・オペラ座公演       【始まるわよ!】  【わっ、凄い宮殿が現れたわ!  あっ、ワカナだ!】  若菜がスポットライトに照らされた。  若菜の響き渡る歌声で演劇はスタートした。  そこに帝王の茜が登場した。  【アカネだ!  カッコいいわ!】 「どうした。  ワカナ姫?今日は朝から歌なんて、良い事でもあったのかい?」    何故か名前はアカネとワカナだった。  観客は、不思議がる事もなく演劇に夢中になって行った。 「アカネ帝王は、私達の憧れだわ!  他の国から来たワカナ姫を私達は許さない!」  ワカナ姫を妬む宮殿で、働く召使の女性達は、ワカナ姫の暗殺計画を立てていた。    第一話は大成功に終わった。  【早く、続きが観たい!  続きはテレビだわ!】    そして二話に入ると銃による、ワカナ姫、暗殺計画が実行された。  しかし、ワカナ姫の前にあった、かすみ草と薔薇の入った花瓶に助けられ、ワカナ姫の命は免れた。  しかし、それ以来、ワカナ姫は男役、アカネ帝王は娘役に変わってしまった。  ぐちゃぐちゃな話だが、宮殿で働く召使の女性は男役、男性も娘役に変わってしまった。 「このままでは危ない!  アカネ帝王を守らないと……」  勇しくなったワカナ姫は、情けなく、ひ弱なアカネ帝王を連れ出し、ワカナ姫の故郷、フランス、パリに逃亡した。 そこはフランス、パリの宮殿。  ワカナ姫の父はフランスの帝王でワカナ姫は、許されない恋をアカネ帝王にしていた。    そんな感じで話は進み、次の三大公演地、フランス、パリのオペラ座ガルニエ宮と向かった。 公演中、シリウス、ペガサス、北斗、オリオンが交互に公演を引き継ぎ、三大公演を盛り上げてくれた。  【アカネもワカナも凄いが、福岡歌劇団の人達も、素晴らしいわ!私も福岡歌劇団に入りたい!】    そんな声を聞きつけ、桜木名誉会長と岡田社長は、各国に福岡歌劇中国劇団やアメリカ劇団、ブラジル劇団の創立計画が発表され、大掛かりな建設が実行された。  そして福岡歌劇団は世界が認める大企業に成長した。       
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加