赤と白 第二章 2

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 その頃、日本で徐々に週休三日制が浸透していき国民から理解される様になった。  一部を除いては…… 「うちらみたいな、商店街の人間にどうやってロボットを置くのよ!  週休三日も休んでたら生活出来ないわよ!  国が補助してくれるだって……?  でも私達、補助金の倍の違約金払っているのよ!  週休三日も休んだら明日にでも店は畳まないといけないわ!」  一部の国民から暴動が起きた。  ロボット工場に侵入し放火される工場まで出てきて、治安の低下が続いた。  そして若者は、自由を手に入れ、仕事をすれば無気力状態。  ロボットにも異変が現れた。  精密だったロボットが手抜きの作業で頻繁に壊れて暴れ出し死亡事故まで多発。   「どうしら良いんだ……  教えてくれ、若菜。」    離れ離れになって二カ月、私は自棄になっていた。    フランス、パリ、オペラ座ガルニエ宮に到着した。  中に入ると天井に巨大なフラスコ画が有り三十本の大理石で出来た円柱に細やかな中世時代の彫刻で覆われている。  北斗のメンバーは周りを見渡し唖然とした。 「私達、今度もこんな凄い所で舞台出来るの……」  全世界で衛星放送で流され、何処の国も最高視聴率を上げていた。  ジミー・ブラウンは演劇のエンディングを考えていた。 「アカネかワカナを殺してしまうか……  ファンは悲しむだろうなぁ……  どちらが良いと思う? 島崎君。」  「えっ……  演劇ですよね……  どちらかと言うと……  ワカナかな?」 「やっぱりな!  君に聞いたワシが間違いだったよ。」    そして、第二のオペラ座公演がスター北斗と共に開演を迎えた。 【しかし毎回、面白いわ!  歌劇Y&Aの男役と娘役、両方の演技も素晴らしいが福岡歌劇団の入れ替わった娘役や男役の下手くそな演技も笑えるわ!  あれって絶対、ワザとにしてるのよ!  上手いね!】      
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