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【あっ、始まったわよ!
アカネだ!】
ワカナ姫のフランス、パリの宮殿にアカネ帝王は逃げて来た。
それを追ってイタリア、ミラノから娘役に変わってしまった召使(福岡歌劇団)の男役が乗り込んで来た。
観ていて、いささか気持ちが悪い。
何故なら男役だからだ……
イタリアから乗り込んで来た娘役とパリの宮殿で働く、召使の青年達との闘いが始まった。
【おっと!
ワカナが出て来たぞ!】
ワカナ姫は、争っている人々に優しく美しい歌声で争い事を静めた。
【何て美しい歌声だ!
やっぱりテレビより舞台で観ると迫力が違うわ!】
【やっぱり、ワカナは美しいわね!】
続いてアカネ帝王は、召使の青年達にひ弱な声で言った。
「もう、私には、関わらないで下さい。
さもないと、あなた方をクビにしますわよ…。」
召使は弱々しいアカネ帝王に、納得するしかなかった。
争い事は収まり、ミラノから来た召使は帰って、晴れて幸せの日々を迎えたの様に見えたがワカナ姫の父、ローレル帝王はアカネ帝王を許さずにいた。
「何だ!
アイツはナヨナヨして気持ち悪い!
本当にイタリアで帝王をしてたのか?
ワシは認めん!
さっさとイタリアに帰ってもらえ!」
「アカネ帝王、ここで暮らそう!」
「いゃ、無理だわ。
イタリアの国民が私を待ってる。
しかし、今の私の姿を国民が見たら呆れるでしょう。」
「何故、私達は性格が変わってしまったんだ?」
「確か花瓶に入った、かすみ草と薔薇を銃で打った時から私達は変わった。」
「あの花に私達を変えた何かが有るんだわ。
きっと……」
「大変です。
イタリアから大規模な軍隊が、ここに向かって来てます。
どうも、イタリアからアカネ帝王を連れ戻しに来ている模様です。」
イタリア軍は、宮殿を囲んだ。
アカネ帝王は、乗り込んで来たイタリアの兵士達に伝えた。
「私は、大丈夫!心配しないで。」
イタリアの兵士は、不思議そうな顔でアカネ帝王を見ていた。
「アカネ帝王は、どうしたんだ!
気持ち悪いぞ!
帝王の頭をおかしくしたのは、あのワカナ姫に違いない!」
「ワカナ姫を殺して元のアカネ帝王に戻さなくては……」
二人は第三の都市、アルゼンチンへと二人は逃げた。
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