依夜くんは、吸血欲が我慢できない。

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「血がマズくなるでしょ、きぃちゃん」 そう言って、 私の脚の際どいところに触れてから。 ──────ギュッと握られた手。 それと同時に、 グッと唇を押しつけられて、 血を吸われてるのが、手に取るように分かる。 「.....................ん、ぅ、」 何度血を吸われても、 時折り痛みを感じるけど。 それと同時に思うのは、 他の子の血を吸って欲しくないということ。 本当は、見るつもりなんてなかったのに。 先生に頼まれて、 向かった旧校舎の音楽室に向かうとき。 偶然通りかかった理科室の前。 八重歯を出して、口に血を付けて、 女の子の制服を乱してる三好くんの姿。 1年間同じクラスで、密かに片想いしてたのに。 ずっと知らなかった、 三好くんが吸血鬼だと言うこと。
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