俺が〝恋〟を教えてあげる

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「ニ千花ちゃん、誤魔化さなくていいから」 そう言って、気づけば、 ──────ギュッと滝川くんに握られる手。 「...............っ、」 〝覆面アイドル〟だから、 男の子に手を握られるなんて初めてで。 ──────ドクン、と胸が鳴ったのが分かる。 「きみ、ハナ×ハナでしょ?」 私の目を真っ直ぐ見て聞いてくる滝川くん。 手を握られているのも相まって、 誤魔化せずに、コクリと頷くと。 「全部知ってるから言うけど、アイドルだって、 〝恋〟するんだよ。普通に人間だから」 そう言う滝川くん。 でも、私は絶対〝秘密〟って言ったのに...... 「っ、ぅ、でも、私は自覚、持って欲しくて、」 〝恋〟とかアイドルには必要ないし、 自覚が欠けてるって感じてしまった。 だから、花乃と喧嘩した..................っ。
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