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「前、途中になってたから、
俺に、〝秘密〟って言ってから、
喧嘩どーの、こーの始まって言えてなかったし」
まるで〝ちゃんと言う〟みたいな、
そんな目をしてる椋くん。
「............っ、そ、だよね......っ、」
私だって、椋くんに伝えたかった、こと。
あるんだもん..................っ。
よしっ、言うぞっ‼︎
心の中で意気込みながら、
自分の手を、ギュッと握って。
「「好き」」
そう言った言葉と共に、
重なったのは、見事に椋くんの声。
「むっ、椋くん............も?」
「あー、うん。
まぁ、つか同じタイミングは想定外」
「ぅ、ごめん.........っ、」
椋くんとタイミングが、
被ってしまったことに、肩を落としていると。
「つーわけで、俺と付き合ってよ花乃」
私を真っ直ぐ見て言う椋くん。
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