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「申し訳ありませんが、今日は病院開いてないんですよ。また開いている日に来てくださいね。」
そう告げた人間の前で僕は呆然と立ち尽くしていた。
「わ、かりました…」
眼の前の人間に見られているのが嫌で、家に帰った。
「あら、おかえり。体の調子はどう?もう少しで晩ごはんできるわよ。」
「うん、だいじょうぶ。ごはんありがと。」
家に入ると、キッチンに料理をしている母が立っていた。
そうだ、くすりのこと言わなきゃ。
そう思ったけど、口が思ったように動かない。
「ん?どうしたの。何かあった?」
「なん、でもない。」
結局逃げてしまった。
そのままご飯を食べて課題を終わらせて眠ってしまった。今日一日、くすりを飲めなかった。
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