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寛解と増悪が完治する。この時空の狭間から離れたくないのはその為か。雄輝が女性になって遣って来るやもしれない。そう思えてならない。「やぁ?空輝。僕だよ。木橋喜太郎だよ。随分と君の理想値、期待値に依存した形を取ったみたいだ。」木橋喜太郎が現れた。その私は半ば煩悩さえ浮かべていたのだ。「あっははっ!私の至誠たる木橋喜太郎か?イカれている。自殺者と落ち合うなどと…この時空の狭間はイカれている。」私は毒づいた。「あっははっ!やっと気付いたか。空輝…どうしたい?空輝が決めるのが一番早い。」目を蕩け、木橋喜太郎は私を見つめた。私は一企業のブレインから、スポークスマン無しで本心で需要を述べてください。と言われているのだ。民主主義はそれを赦さないだろう。「あっははっ!木橋喜太郎…何故自殺したか私にはてんで検討もつかないが、君はやはり死んでいるな。」私は堪らず、木橋喜太郎を遠ざけた。「不可触な話題にはやはり触れずに話をすべきだよ。」木橋喜太郎は笑顔を絶やさぬ侭、時空の狭間に飛び込んだのだった。
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