ロスチングロマンス

6/7
前へ
/7ページ
次へ
魔族。五次産業は魔族やら鬼神やらで犇めき合っている。雄輝は鬼神であり、木橋喜太郎は魔族なのだ。「時を止めるも超過の摂理。為さねば他が知る術なし。」時空の狭間から颯爽と現れたのは何と愛井愛舞(まないまなぶ)さん。小太郎の父君だ。「月光が幕府は、しかしそれを許すまい。私は現在蟄居を余儀無くされている。五次産業故だ。」侍であり、月代(さかやき)の立派な紳士であった。「鬼を人にと殺戮を許された大天使ガブリエルは鬼殺しの罪で幽閉されている。五次産業は特に内に内にと引き籠もるものだ。」刀を抜いた愛舞さんは鋒(きっさき)を私に向けた。「覚悟は出来たか?鬼神宮浜空輝よ…人にせん。」愛舞さんは狂っていた。私は鬼神ではないが、今すぐにそれを愛舞さんに伝える術はなかった。「大天使ガブリエルではない。私は宮浜空輝です。」私の返答も虚しく、愛舞さんは斬撃を放ったのだった。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加