☆オタク彼女の事情と欠点。

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 私は一言で言えば地味。  伊達眼鏡と黒髪の長髪が特徴のある意味田舎に出たのと同じである。  二言目は…、自他共に認めるオタクである。  思えば、このようなことがあった。 「ねーねー!今度イベントがあるよ!行こうよー!未加奈(みかな)、あんたの推しが出るよ!」 「あ、私…、受験の勉強があるから…」  わざわざ嘘を付いて断ろうとしても無駄。  無駄無駄無駄無駄。寧ろ無駄。  最終的に所謂変な方向へと行ってしまうのだ。 「きゃー!かっこいいー!」 「こっち向いてー!!」 「あのセリフを言ってー!!」  …………。  東京ロワイアルという漫画が原作のアニメの円盤発売記念イベントに友達と足を運び、後の列でスマホを片手に眼鏡を光らせる。 (推しをロックオンするのです…)  念を念に押し、推しを演じる声優を撮影してしまったのである……。  たかが推しを演じる声優、されど推しを演じる声優、と。  ちゃんと推しに命を賭けるオタクだと認め、真面目に彼氏を作って、ちゃんと恋愛をする。  そのためには先ずはアルバイト先を探さないといけない。  ーよし、やってやろうじゃないの。  また私は黒の伊達眼鏡を光らせたのだった……ーー。
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