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父親と、父親の友人は
その数ヶ月後には
一つの会社を
立ち上げていた
父親が代表取締役社長
となり、
その友人が
副社長となった
最初は反対だった母親も
父親の羽振りが良くなり
家庭が潤えば
もう、何も
言わなかったように思う
私も欲しい物を
沢山買って貰えていて
満足だったように思う
父親のしていた仕事は
沢山の人を騙して
お金を集める事だった
勿論、母親もそんな事は
知らなかったと思う
会社の事業内容を
知らない訳では無いけど
それが詐欺で有るなんて
知らなかったのだろう
父親の会社は
フィリピン国内で
ウナギの養殖業をしており
一般の人を対象に
その事業に投資(融資)
すれば
高額な金利を
配当すると言うものだった
勿論、その会社は実際に
ウナギの養殖等を
行っていなかったし
その高額な金利だって
誰かが新たに
投資したお金を
自転車操業のように
そのまま回していたに
すぎない
そして、2年近くが
過ぎた頃
その金利を払う事が
滞り始めた
その時期くらいから
父親の会社が世間で
詐欺だと
言われるようになり
全額返金を求める声も
チラホラ起こり
会社の経営が
行き詰まっていた
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