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結婚式
立花理沙は今、幸せの絶頂期だった。
小学校の時クラスメイトだった。田口拓郎と結婚式を挙げている。
神父様が理沙に言う「田口拓郎を生涯立花理沙は愛する事を誓いますか?」立花理沙は「誓います」そう答えた。
「それでは誓いの口づけを」立花理沙と田口拓郎は友人や家族に祝福されながら夫婦になった。理沙と拓郎は無事に結婚式を終えて披露宴会場に向かった。
披露宴は気を使わないようにバイキング形式のプチパーティのような感じにした。
今時の自分達で考える披露宴にしたのだ。
ただケーキだけは理沙とお菓子専門学校時代の友人と拓郎が手作りしたものを司会者が「ケーキカットの時間です」そう言うまでケーキの側にはいかない事になっていた。
拓郎も理沙も自由に友人達とお喋りをしていた。
「理沙〜拓郎とよく結婚したよね?小学校の時は拓郎のこと見てガキだなー。私はもっと大人の人がいいなー。このクラスの男子ってガキじゃない?」「言えてる言えてる」とか言ってなかった?」
理沙は顔を赤らめながら「それは言わないでよー。まさか私も拓郎のお嫁さんになるとは思わなかったんだから」
立花理沙は小学五、六年の時にクラスがたまたま一緒だった。そして小学校を卒業すると親の転勤で東京に引っ越して行ってしまった。
埼玉県入間市に住んでいる理沙の家からはかなりの距離なのでもう会う事はないと思っていた。
中学、高校と別々の学校に入った理沙だったが高校卒業後に入ったお菓子専門学校で理沙は偶然拓郎と再会したのだ。
理沙と拓郎はその事がきっかけでよく言葉を交わすようになった。
二人の夢は庶民的なケーキ屋さんを開店させる事だった。
理沙は拓郎との出会いを運命だと感じた。そして、小学校の時のガキっぽさがなく大人っぽい拓郎に理沙はどんどん惹かれていった。
そして、理沙は拓郎しか目に入らなくなっていった。。。
理沙は拓郎のお嫁さんになる事が運命なのだと信じて疑わなかった。これが運命なのだと。。。
ところがこの出会いは第三者の手によるものだった。そして拓郎がそうなるように仕向けたのだ。「運命の夢」によって。。。
そんな事とは知らない理沙の「運命の夢」それは小学校時代から始まっていた。
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