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あの後、初日ということで、
部活はすぐにお開きとなった。
なんでも先輩が言うには、
「今日では人数が足らん、また日を改めて我がオカルト同好会の宴を開く。また明日ここにくるがよい」
「あ、わーい。歓迎会ですね!」
「歓迎会なの?」
ということで、俺の怒涛の高校生活1日目が終わったのだ。
ちなみに最後の最後で帰宅中に鳥のフン攻撃を喰らったが、俺の帰宅の足取りは軽かった。
母さんにも一人ヨッシーていう友達ができたと報告できたし、(オカルト研究同好会だけど)部活の体験入部もするよと伝えたら
「よかったねぇ。こーちゃん高校生活楽しくなりそうだねぇ。」
と笑ってくれた。
実際、俺もこれからの生活には少し期待していた。
ひとつ星野のことを除いては…。
オカルト同好会では顔を合わせなかったし、ヨッシーの言った通り美術部に入部しただろうから、部活ではひとまず顔を合わせないのが救いだった。
教室ではどうしようか…。
あいつに絡まれるのもそうだが、邪険にしすぎると女子の目がこわいな…。
しかし、やっぱりそれ以上に占いの話をされるのが俺は一番嫌で、どうしても頭に血がのぼってしまうのだが。
2日目、母がまた朝の占い番組を見ようとテレビの前に鎮座していたので、昨日の遅れた経験も反省し、
俺は結果が出る前に、家を後にした。
そして朝のHR前に、
眷属、もといウチの担任でもある雪村先生に
オカルト研究同好会の体験入部届けを提出しにきた。
「お、今日は遅刻しなかったな。えらいぞー。ただ寝癖くらいはなおしてこいよ」
「これは登校中、カラスに何度かつつかれたんですよ」
「…犬といい鳥といい、お前動物となんかあるの」
「知りませんよ。なぜか昔から動物は俺と目が合うと襲ってくるんです」
「こえぇ。俺やだそんな日常。後で頭洗ってこいー。不衛生だ」
「わかってますよ。はい、これ体験入部届です」
「はいよー。お前もモノ好きだねえ」
「あなたが顧問の部活でしょ。というかまだ体験入部なのにこんな届いるんですか?同好会だし」
「一応な、ウチの学校は部活数多いし、原則ではなにかしらの部活に入るように勧めてるし。生徒がどの部活に所属しているのかちゃんと管理しときたいんだよ多分」
多分かよ
「しかし、これで三人目だなぁ」
「三人目?」
「おう、ウチのクラスからオカルト同好会に体験入部申請したの」
「は?」
一人多くないか?
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