0日からの始まり

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「初めまして、死神でーす」 すれ違ったはずの黒いスーツの若いイケメン男性が、そう言って私を引き留めた。 「はい?」 顔はイケメンだけど、なんか雰囲気が怪しい。 「あっぶねー。気づかないですれ違うとこでしたよー」 自称死神さんは私をじっと見る。 その目が怖ッ! つーか、色んな意味で怖ッ! 「あの、何なんですか?」 白昼堂々、ヤバい人に目を付けられた。 とりあえず、目をそらしておこう。 「だから言いましたよね?死神です」 そうか、死神さんか。 って、なるか! 「あの、私、失礼します」 もう逃げるしかない。 こんな人、怖くて会話にもならん。 私は一気に走り出した。 「待って待って!」 怖い! 怖いってば! 変質者! お巡りさーん! 私は全力で走る。 でも彼は追いかけて来る。 何で? 何でよー! 私はとにかく交番目指して走った。
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