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「それと、すみません。私は綺麗な街だなと思って寄り道しただけであって、屋敷に泊まるつもりはありません。折角ですが......」
「そうですか。ではまたここに来たときに。我々は歓迎しますよ」
「はい、その時はお願いします」
私は空を見上げました。
魔女になると、杖というものが必要となってきます。
魔力を半分で魔法を使えるようになるそれは私にとって、とても魅力的なものでもあります。
杖を得るにはどうしたら良いのでしょうか。
パステルは教えてくれませんでした。
成り行きでわかるわよ。
とはいっていましたが。
そして何より、私はこの大陸の情報を得なければならないのです。
「そういえば、この土地で有名な食べ物はありませんか? 私、食べ物が好きなのです!」
とりあえず、とばかりに私はいいました。
私はかなりの食いしん坊と言いますか、とにかく食べることが好きなのです。
「なら、タックル・トータを食べていったら?」
先程の女性がにっこりと微笑んでいました。
差し出される手には林檎のような赤い果実が乗っていたのです。
「これを使ったタルトが美味しいんだよ。それに、タックル・トータはここでしか採れないしね」
「本当ですか! 食べたいです!」
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