Chapter 1. ラヴェリルの魔女、ユシェリ

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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 私はオリーブ色の髪を揺らし、ユルク王国の街を歩いていました。 街にこれでもかというほどの人が歩いています。 騒いで、食って、そんな感じの男たちとそれを見て憤慨する女集。 どこか見慣れた光景です。 そして、私は街の広場に出でました。 「今日も快晴ねー!」 「おう、嬢ちゃん。魔女じゃねえか? ほら、大根をやる」 「あ、ありがとうございます」 私はいきなりやってきたおじさんに真っ白でとても大きい大根を渡されて驚きましたがこれもいつものことです。 ちなみに私の名前はユシェリ。 とある海の島からやってきた魔女です。 気分次第で冒険者として依頼を受けたり、店でバイトをしたりしてお金を稼いで様々な国を行き来しています。 これが私の生き方。 拠点を置かないのはリスクもあります。 ですが楽しいのです。 「魔女さん、これあげる!」 そう言ってきた小さな女の子から花の冠を受け取ると、私はにこりとほほ笑みました。
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